2008/02/28

日記「オシム悶々がついに解消」

「春の自転車プレイグラウンド」「猫春らんまん (Youtube)」ほか。

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■08/02/23(土) □ 春の自転車プレイグラウンド
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 素晴らしい春の日、今年初めて自転車で萌と出かける。公園に行く前にKT・HN家に寄ると、ちょうど彼らも外に出るところだったので連れ立ってプレイグラウンドへ。俺がオニとなって3人を追いかけまくる。日韓戦で朝まで起きてたし、疲れたなり。

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 1日経ち日韓戦のオンライン評がだいたい出たが、なかなかよかったと評してるのは武藤さん、湯浅さん、後藤さんくらいで、ファンは押しなべてぼろくそに言っている。みなオシムサッカーは消えたと憤っているが、俺が見れなかったオシムの試合は本当にそんなによかったのかな。

 エルゲラ氏が比較に挙げているエジプト戦その他のダイジェストを見てみると、まずシーズン中でコンディションのいい大久保がいればそりゃ話は別だわよ。カメルーン戦でも大久保が抜けた後半は退屈だったように、彼はモノが違うのだ。

 そして駒野と加地を左右に置けば東アジア杯よりはるかにいいサッカーができるのも当然で、誰が見ても今の内田とは力量が違う(フル代表と U-23 選手のクラスの違いとしか言いようがない)加地をアイデアと技量が発揮できないポジションで使ったことが、勝てなかった大きな要因だろうと思う。内田の攻撃は非凡だが、加地はさらに大きな攻撃ができるわけだし、韓国戦は試合を通して左からはまったく攻めることができなかったのだ。しかし駒野はやはり怪我だったらしいのでこれも仕方がない。次の試合でもまだ右に内田を使うなら、これはもう岡田監督への国民の信頼はガタガタと崩れていくが。10年前にカズよりも城を選んだみたいな決定的なアレを、今回はやらないでよ岡田さんと祈るばかり。

 選手のコンディションとコンビネーション練度でエジプト戦の方が当然よかっただろうが、オシム日本だってアジアカップではへろへろサッカーだったわけだし、岡田監督じゃ駄目だと落胆するような戦術的な格差はいくら考えてもあるとは思えない。どちらもアイデアと技術で敵の裏をかきチャンスを作ろうと奮闘する、普通のよいサッカーチームだと思う。

 フツーの監督岡田さんはうまい選手を起用し、技術が足りない選手は自然と使われなくなっていく流れがここまでで見える。プレスをかけ2人目3人目で奪い、ドリブルや速い縦のグラウンダーパスにチャレンジし早めに前に運ぼうというという姿勢がよい。俺はうまい選手がハッするプレイをしてかみ合うのを見たいわけで、「オシムサッカー」にも「岡田サッカー」にも本当はことさらの興味はない。たとえば昔縦ポン最悪戦術のペルージャを見ながらも、中田とラパイッチのプレイにとことん興奮できたように、ひいきの日本チームが美しいプレイで持てるものすべてを出し切れるならば満足だ。

 ピーク時の中田みたいな真のワールドクラスはおそらくもう、メキシコからアトランタオリンピックまでの年月くらい出てこないだろう。しかし俊輔、大久保、憲剛といった才能はWCイヤーごとに何人かは必ず輩出できるし、それに続く世界と戦う力を持った選手ならばいつだって十分に揃う。WCのベスト3になんてならなくてもいいが、その選手たちのひらめきが解放され、技巧とアイデアを尽くし強い敵と戦うところが楽しめますように。そうでなければ、黄金世代であんなWCをやってしまった俺たち日本サッカーファンは、かわいそうすぎる。

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■08/02/24(日) □ 猫春らんまん
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 今日も春爛漫、フロントヤードでティガーと遊ぶ。暖かくなったうえに俺たちに遊んでもらえてティガーがあまりにも幸せなので、俺と萌も幸せな気分になる。ティガーはなぜかハーモニカが大好きなのだと判明した。萌がハーモニカを吹くとえらい興奮し、ついには膝に乗り、さらに萌の吹くハーモニカに顔をこすりつけようとするのであった。かわいー(笑)。




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■08/02/26(火) □ オシム悶々がついに解消
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 あまりにもオシムジャパンを惜しむ評ばかりなので、俺が見られなかった試合、見たけど日本のヘボさだけが記憶に残るアジアカップの2試合のダイジェストを探してみた。そんなことをしているうちに昼になってしまい、掃除が終わらん。いかんいかん。

 そしてついに俺のサッカーもやもやを解消するどんぴしゃなサッカーサイト、「attacking phase」がサポティスタから見つかった。選手経験と指導者ライセンスを持つ人による非常に長く緻密な論考で、彼はオシムを肯定しつつも『人選の失敗』『「頑張る」とか「走る」ではなく点を取れる選手が必要』『完全固定メンバーによる蓄積疲労』『シュートの消極性(憲剛をオシムが叱責)』『攻撃の組み立てはサイド一辺倒』『フィジカルコーチ不在』(「アジアカップ敗退に関するオシム監督の帰責性は大きい」)と厳しく分析し、東アジア杯についてはこう述べている。
いまにして思えば、オシム氏がやっていたことは「日本サッカーの日本化」という建前の「日本サッカーのオシム化」であったわけだが、昨年アジアカップの時に痛感したように、日本が保有する「人財」とオシム氏が標榜するスタイルが食い違っているという重大な問題を抱えていた。すなわち、「オシム化」というスタイル実現のために、高い技量を持つ選手の代わりに千葉系の選手を多用するなど、チームとしての限界値を自ら下げてしまっていた。それが、アジアカップ4位敗退の決定的素因の1つとなったわけである。一方、岡田氏になってからの試合を見るに、監督が標榜するスタイルと日本の「人財」との相性は相対的に良いように思える。おそらくは岡田氏も、我々が感じているような違和感を覚えていたのではないか。(岡田JAPANを個のディティールから斬ってみよう

 そうなのだよ! 日本に数いる高い技量を持つ選手の力を生かしてくれるから、岡田ジャパンにはより肯定的な気持ちが湧くのだ。下手な選手の頑張りよりうまい選手の頑張りに期待でき、オシムに比べれば頑固さもほどほどであろうし(昔規律違反をしたエメルソンを、勝つために起用した事例もある)、守備組織づくりとコンディショニングは前回実証されている。今回のようなトーナメントで、連れて行った選手にきちんとチャンスを与えるという面も好ましい。八方美人的で飛び抜けたところはないとは言えるが、日本サッカー自体抜けたところはないわけで、高級感はなくとも日本車よろしく高機能高性能なチームを作ればよい。これまで日本は何度もそうして強いチームを作ってきたのだ。

 ネットのサッカー世論はいつも「オシム采配にも疑問はある」という程度で、彼のアジアカップ分析ほど徹底した欠陥解析はまったく見たことがなかった。ゆえに「なんで俺には楽しめぬオシムサッカーが熱烈に支持されているのか(愛すべき人なのは疑いないが)」とこの2年間悶々としていたのだが、俺が感じていた不満はすべてここで明晰に文章化されていた。このサイトのおかげでオシム悶々は全終了である。今後も岡田悶々は当然あろうが。ありがとう attacking phase さん。

 このサイトがもっと前に見つかっていれば、「おお、あの欠点が解消されたか」と、もっと建設的な気分でオシム代表の進化を楽しんでいられたのだがな。スポーツを考えることは楽しいが、答えはいつも風の中にある。

2008/02/23

日記「東アジア杯日韓戦@P2P」

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■08/02/21(木) □「Youtube ってほんといいよね」
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 録画しておいたセルティック・バルサ戦を見る。中村は相変わらずのプレイスタイルで、労働者たちが刈ったボールをもらってからが仕事なのに、あまりにもプレイが遅くてもらうことができない。味方労働者たちがボールを奪いどーっと上がっていっても、1人ゆるーと上がっていくのが目立つ。労働者たちが魂のクロス&ヘッドで2ゴールまで取って見せたのだが、どっちのシーンも王様ナカムラは後方で見てるだけであった。これは怪我の影響だろうか、いくらなんでもあれだけダッシュしないのは。

 2―2で攻められっぱなしという状況でエトーがロナウジーニョに替わり入る。バルセロナはすごい面子だなあと改めて思う。ロナウジーニョは今期ずいぶん批判されているが、このゲームではすごく走ってプレイに絡みまくりチャンスを生んでいた。ただキックの精度が昔ほどじゃない気がする。彼はおそらく早熟型で、ピークが過ぎたんだろうな。中田のように。しかしマジックは出なくてもあれだけ走ってゲームを作れば文句はなく、味方選手たちに賞賛のハグを受けていた。中村だって長距離全力疾走は無理でも、味方がボールを奪うのを予測して率先して走れば、もう少しはボールに触れるはずである。彼自身の工夫も足りないと思う。最後に試合を決めたのはメッシであった。

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 バルセロナは当然強く、魂のスコッチ労働者たちもすばらしかったが、しかしその後 Youtube で見た日本代表・中国戦ダイジェストのほうが俺には面白かった。蹴られまくって悲惨なのは無論論外だが(これが初めてじゃないのに防止策を講じず、やられてから怒る日本協会が無能だと思う)それは別にして、日本はいい選手が育っていると思う。田代がいればもう巻の不器用さにへこたれないで済むし、大物感は足りないが山瀬のシュートの鋭さはただごとではない(彼がいると私の愛する本山が代表に復帰する目はないかも)。鈴木も当てのないミドルはやめようとミラン戦を経て刺激を受けたのか、最前線まで走りきってボールを受けたりして代表のMFらしくなってきた。そして憲剛のパスを完封できるチームはアジアではないのではないか。俊輔のファンタジーはもう、スコットランドの皆さんに独占していただいてかまわないと思うのである。

 日本は、アジアカップ時に勝てなかった韓国に勝つだろうか。実力は拮抗しているわけで勝ち負けは運も絡むが、こうしてJで育ったいい選手が力をしっかり発揮できるチームを岡田監督は連れてきているのだ。きっと中国のサッカー人が悔しがるようないい試合になるだろう。この試合は見たいなあという気持ちが久々に湧きあがる。

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 ニコニコ動画というところに「こち亀」アニメが大量にあるのを見つけ、また萌と見る。原作のある種の抑制がなくずいぶん違うなと思うが、やっぱり本田くんの2変化などは音がつくと楽しい。夜歯を磨きながら萌は、「Youtube(コンピュータで絵が出るもの全般)ってほんといいよね」という。まったくだね。俺たちは実にたくさんのものを楽しませてもらっている。ありがたい時代だ。「―――でもどうして絵が出るの?」。もっともな疑問だ。

 「えーと、TVとか Youtube というのはつまりだね、あれだよ、シグナルをアンテナやワイヤでゲットするわけ。シグナルってのはひらがなと漢字みたいなものでさ、ひらがなが音で、漢字が絵になるようにTVやコンピュータは作られてるのよ」「ふーん」。これで納得できたのかどうか、科学の心は育っている。

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■08/02/22(金) □ 東アジア杯日韓戦@P2P
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 なんと夜中2時から日韓戦が Sopcast というサッカー P2P で見れることが判明。テスト―――見れるー! 中国スポーツチャンネルらしい。どうしよう。見たら明日はグダグダだと思うが。どうしよう。―――げげ、録画もできる! なんつーすばらしいことになってるのだインターネット映像世界。あと1時間、これはとにかく眠さに負けるまで見るべし。

 02:15 は、始まった。コーフンする。画質も Youtube と同等以上、しかもまったく途切れない。文句ないではないか。

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 初先発の橋本が左前MFで前に走っている。日本は序盤短く強いパスがよくつながっている。韓国はやはり内田のサイドを突いてフィジカルで崩そうという意図が見える。コリア U-23 という感じでさほどの迫力はない。

 パスはつながるしプレスは効いてるし、日本はいいデキ。しかし左に入った加地が何度もナイスな駆け上がり見せているが、最後は切り返して中に持ち込むのでフィニッシュにつなげられない。やはり加地を左で使うメリットは何も感じない。攻撃的なポジションに入った橋本はさらに問題で、前で受けてもボールをスクリーンして守りやがて戻すことしかできず、「いかん、せっかく出場機会をもらったのに」という顔で困っている。これは守備の選手を前で使うのが酷なのであって、安田の代わりは他にいないのかな。羽生/山岸か。ここで怪我人が響いてくる。

 と思っていると、跳ね返したショットのこぼれ球を簡単に左に通され、クロスを見事な反転キックで叩き込まれる。韓国先制。うーん。あの左ウィングを放してフリーにしたのはやはり内田だろうか(あとでよく見たら橋本のポジショニングが拙かった)。まあ仕方がない。

 17 分、田代の突破から守備ブロックを崩し憲剛のミドル! 枠! 惜しい。今のは崩しもフィニッシュも非常によかった。鹿島でいい仕事をしているように、田代は代表でも効いている。強さとひらめきと技術がある。

 日本がボールを回して隙を探り、韓国がカウンターを狙う展開が続く。中澤はやっぱりすごいなというタックルでしのぐシーンが多々あり、やわなDFでは浮き球に絡んで仕事をする韓国FWは防ぎきれないだろう。しかし中国TVは選手名をぜんぜん言ってくれないのが困る。遠めのカメラでは山瀬あたりがボールに触っているのかどうかがよくわからない。コリア放送なら選手名を言ってくれるのだが。

 30分を回り、韓国がおちついて後ろで回すようになってきてしまった。FKのこぼれ球を憲剛がまたも強シュート、GKが超ファインセーブ。ここらで追いついておきたい。

 内田が1・2で突破しシュート、DFにブロックされる。さすがは韓国代表で、あの程度では最後に足が出てくる。しかしあれくらいの攻撃が加地にできないわけがないし、なぜに勝つための試合で内田を引っ張るのかわからないというところで前半は終了。ふー。やはり韓国に勝つのは、いつの時代も容易ではない。(選手名を言ってくれないのでよくわからないのだが)山瀬が攻撃で目立っていないし、橋本は困っているしで、1トップなのだからあの2枚が決定的なことをしてくれないと勝負にならない。左に駒野、右に加地、前に羽生にすればいいではないか。奇をてらわず普通に選手の力を発揮させることこそ日本人岡田監督のよさだと、ここまで Youtube 映像を見て俺は信じたのに。

 ハーフタイムはプレミアのニュースをやっている。するとこれは香港放送なのかな。CMもえらい物欲刺激しまくっているし。しかしサッカー放送で一切選手名を言わないというのは変なので―――英語だってナカミューラとか言うし―――、もしかすると日韓選手の名前を漢音読みしてるのかもしれない。

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 2nd:あー、加地が左のままだ。橋本は...? あー、替わってない。うーん。ハーフでの修正が岡田監督の強みだと言われているが、後半は浮き球が増え双方ボールがつなげない時間が続く。むしろ韓国のプレス圧力の方が上がっているのだ。つなげなくなってきた。こういう展開だとアクシデントを押し込むのが得意な韓国のほうが有利だ。少しボールを落ち着かせてくれ。

 憲剛が飛び出すも内田のロングフィードがつながらず。しかし今のメンバーでは憲剛か山瀬が前に飛び出してくれないと点は取れないのだ。そうやって頑張ってくれ憲剛。―――げげ! 安田が! 退院してたのか。えっ、【替わるのは憲剛!】 絶句。

 その安田が右からいきなり突破。これで日本が全体に上がり攻撃が始まる。押し返す韓国もさすがである。そしてショートコーナーからつなぎ山瀬がミドルを決める。ナイス。

 安田はロビングで敵を抜くなど大物ぶりを見せている。投入の効果は高い。内田がいいところでFKを得るなど日本の時間が続く。やっぱうまい選手が入ると違うな。チーム全体に行く気が満ちる。上がっていく安田に厳しくマークをつけねばならんので他の選手にスペースができるし。.....しかしそのスペースを使える憲剛がもうピッチにはいない。ショックである。最も替えてほしくない選手なのだ。遠藤は暑くなければよく走り守備も強くいい選手だなと改めて思うが、試合を決めるキラーパスは憲剛から出てくるしかありえないではないか。

 橋本が下がって矢野、2トップか。それもよし。田代は相当に疲れているだろうし。残り15分。日本は勝負をかけているし、そうすべきだ。勢いはこちらにある。

 あ、播戸。山瀬に替えて? ということは3トップ? しかし憲剛と山瀬が抜けては攻撃が作れるはずがないではないか。延長はあるんだろうか。このままPKではつまらん。もう4時なんですが、延長で決着を見たい。

 あー、タイムアップ。あ、引き分けで得失点差で韓国の優勝だ。あー。韓国に2連敗とは(2ドローだが勝ちは韓国)。あてどもなくショートロブを放り込み続けたグダグダのアジアカップ時よりは可能性を感じ、どちらかといえば日本優勢だったと俺は思うが、勝ちきるだけの力は今回もまだなかったという結果であった。

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 加地、橋本、憲剛の使われ方には大きな悔しさが残る(後から考えると、駒野に怪我があり左・加地と右・内田しか選択肢がなかったのかもしれない)。しかし今の日本には、フツーの日本人優秀監督岡田さんでよいのだという気持ちに変わりはないな。韓国のボールへの執着と体の強さでいつものように僅差に持ってこられたが、プレスのかけ方や短く強いパスでの組み立て、そして選手個々のクレバーさと技術という日本のより所では、こちらが確実にまさっていることが感じられる。オシム時代よりも個人の力量、ドリブルやミドルでの勝負からチャンスを生もうというチームになっている。強ければ監督のマジックといわれ、弱いと日本はまだまだと言われる馬鹿ばかしさを俺たちは味わってきたのだ。日本にはたくさんのいい選手がおり、彼らがいいサッカーをやれるのだということを、あれから10年を経て岡田監督は証明できると思う。

2008/02/21

日記「カラテ技量復活」

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■08/02/17(日) □ こち亀人形
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萌が退屈しているので、仕事を中断。どえらく久しぶりにクレイを作りたいと言い出したので、当然いま一番盛り上がっている「こち亀」両津に挑戦する。俺が造型に励む間、萌がコミックスの表紙を見て粘土の色を選び調合するという按配。

 両さんみたいに特徴のある顔は実に簡単に作れ、さっさと1時間で完成した。しかし出来上がってみると、頬骨が張ってないところがあまり似てないかもしれん(汗)。今後レイコと中川が問題である。アニメの2人が原作と全然似てないように、美形を描くのは難しいのだ。

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■08/02/18(月) □ スズーキかっ飛ばしデイズ
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 MKのサーバーを運びまたバーナビーへ。晴れてエリオのエンジンは絶好調、気持ちがいい。坂の多い New Westminster あたりを走るたびに、エンジンとATのよさを感じる。これで燃費がもっと上がってくれたらなあ(ちょうど 10km/L あたり、冬は夏場より 10% 落ちている)。まあ New West とバーナビーは坂ばかりなので、燃費に厳しいのは間違いないが。

 帰りのハイウェイと Mary Hill バイパスは痛快な速さであった。トップギアでパワーバンドに入ったときの気持ちよさはレガシィ 2.5L をしのぎ、これまでに所有した乗り物では2ストバイクたちに次ぐものがある。スズキ GSX の血統を感じるぜ。なにせ J20 は現役で WRC に出てるエンジンだもんなー。これを味わうと、やっぱりフォーカスらに比べ 10% ハイパワーだからその分燃費が伸びないのも仕方ないのかなあとも思えてくる。

 バイパスの高速ターンでがちっとステアを保持して曲がっていくのは楽しいが、ハンドリングはもうちょっと落ち着いてほしい。法定速度を超えて飛ばす気はないわけで、普通+気合くらいの速度で強いトラクションがかかるエリオの性格は気に入っているのだが、舵角がかちっと一定してくれないのはやっぱチューニングが拙いと言わざるをえない。まあ燃費に比べればこれは大きな不満ではないが。

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 北朝鮮戦はぼろぼろだったらしい代表だが、岡田監督が「大久保がいなかったので、崩すため安田を投入し勝負させた」といったらしい。これをもって、「個人技頼りでは欧州に勝てない」とネット評者に批判されてるのだが、俺はああ岡田監督は本当に弱い日本にベストな指導者だったんだなと思う。ジーコもオシムもコンセプトは違えどパッサーばかり揃えたゆえに停滞していたわけで(アジアカップ後のオシム後半は松井や大久保が入ったので別だが)、自分でボールを前に運びゲームを動かせる選手を重視してくれるのは嬉しい。

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■08/02/20(水) □ カラテ技量復活
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 カラテ:前回萌が、先生の「低く」という指導と俺の「低すぎず」という意見を両方気にするという一番よくない事態になってしまったので、今日は俺の意見は保留して先生に従おうと話し合ってから来た。ただ脚を開きすぎて転ばないこと、はしゃぎすぎず技をきちんと決めてから次の動作に移ることの2点だけはやってくれ。

 それがよかったのか、それとも単に前回前々回だけがマインド的に駄目だったのか、今日は完璧に型を決める萌。前よりも低く力強くなっている。素晴らしい。今日のように子供らのレッスン態度が落ち着けば、スタイルがどうのこうのと俺が心配することはなかったのかもしれない。先生も萌とLSの型を一度見ただけで、2ストライプ帯(2級?)への昇格試験をやらんとなといい出し、そして萌のソロ演武が終わると、「間違いなくストライプ1本のレベルを超えているね」と太鼓判を押す。近々オフィシャルのテストがあるのだろう。よしよし。


 続いてのスパーリングは、3人のジャッジ(オレンジベルトの子供ら)までつけての本格的なものだった。当てるとファウルの寸止め組手で、萌のハイキックが2発決まり、LSの中段と上段突きが3発決まってLSの勝ち抜き。萌は勝ち抜いてもっとやりたかったと不服そうだったが、二人ともちゃんと練習した動きが身についていてえらい。格闘技として見ていて楽しい。

 MK先生は空手家としてのスタイルや、説明がくどすぎてかえって分かりにくく先に進まない指導法は俺は買わないが、こうして常に子供を楽しませようという熱意はありがたいのです。

2008/02/15

日記「日本語勉強ノート」

「カラテの姿勢問題」「キヨシロー復活TV」「楽しい電車旅」ほか。

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■08/02/11(月) □ カラテの姿勢問題
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 カラテ:萌は最近普通の正拳突きや普通の上段受けなど、とっくの昔に教わったテクニックが下手になってしまった。なんでかなと見ていて、これは師範代MK先生の真似をしてるからだと気がついた。この先生はすべての動作が大振りで構えが低すぎると俺は思うのだが(この流派の高段者でも彼だけが大きく違う)、萌はそれを律儀に真似して身についた動きが崩れている。2人の先生は動作が違うのだから、いったん覚えたものを変えてまで合わせなくてもいいと大人は割り切れるが、子供の目と頭はそうは働かないのだろう。

 きれいにできるようになっていた「型」も、MK先生につられ大股に低くしようとしすぎて、バランスを崩し体がぶれ、転ぶ寸前までヨレヨレになってしまった。こんなんでいいわけがない。あそこまで大股に深くしたら、反動をつけないと次の動作に移れないではないか。MK先生が組手でこれをやったら、俺でも前足にキックを当てられると思う。俺の脚がそれでポッキリ折れるが。

 ボーイズやLSは今まで通りやっており、もともとスキルがまだ未熟な下の子らは影響を受けていないが、萌だけがガタ崩れ。しかし先生に悪気はないし、なにより素人が口を出すわけにもいかんし、弱ったな。

 困ってしまって、帰ってから萌にあのさあと相談してみる。「MK先生の型はさ、なんか低すぎると思わない?」「GL先生と違うよね」「萌は前はGL先生に習った通りにきれいにできて、それで帯にもラインが入ったのに、いまはバランスを崩して転びそうになってるでしょ。これはMK先生が低すぎるんだと思うよ。パープルベルトであんなに低い子なんていないじゃん。だからさ、あんまり無理に変えなくていいよ」「じゃ、こう?」「そう、あんなフラフラするほど脚を開かないでやってくれ」――というあたりで合意に至った。実際に現場でまた低く低くと指導されたら困るが、またそのとき対応を考えよう。

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■08/02/12(火) □ 日本語勉強ノート
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 ついにフォックスサッカーチャンネルをキャンセルした。加入3ヶ月、試合を見たのはクラブWCだけで、あとはいつチェックしてもアルゼンチン・メキシコサッカーかカナダ版低レベル総合格闘技ばかりやっているのである。いくら安くてもこれじゃキープする価値なし。前はブンデスとセリエをよくやってくれ高原を見れたのだが、みな他のチャンネルに買われて放映権が安いところしか買えないのだろうなあ。

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 萌が日本語クラスの模様をノートに書いてきた。ボーイズのバッドワーズを全部書き下している(笑)。

 ◆「おす」っていった。
 ◆「てめえ」っていった。
 ◆「きさま」っていった。
 ◆けしごむなげた。
 ◆YKが「くそがき」っていった。
 ◆SKが「なんだよおまえ」っていった。
 ◆YKが(弟の)SKをなぐってなかした。
 ◆SKおふろでパンツわすれた。
 ◆KTかみをたべた。
 ◆YKがパーキングロットでラビダビ(キス)してたひとたちをセルフォーン(携帯のカメラ)でベデオにした。わたしわらった!

 さすがMのムスメといわざるを得ない、この勉強熱心さよ。わるガキたちが生意気で大変らしいですねえと今日先生に声をかけたが、大丈夫ですよ、みんな言葉が悪いんで萌ちゃんは大丈夫かなと、唯一の女子として萌は心配されている。実はこんな詳細ノートを取るほど、萌はわるガキたちを楽しんでいるのです。

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■08/02/13(水) □ キヨシロー復活TV
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 萌が風邪で休み。仕事が入ったので進めつつ遊んでやる。弁当は作ってあったので、2人で分けていただいた。外は晴れて気温は10度に達し、完全に春だ。

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 キヨシロー復活ライブTVを見る。ジャンプや動作はもうスポーツ選手だったら引退もいいとこな感じだが、声はバリバリなのが不思議。いい声だ。奇跡だ。よかった。キヨシローってTVじゃおちゃらけていつもあんまりよくないのだが、初めてTVで聞いた「スローバラード」がよかった。キヨシローがいま56ならば、この歌を高校生の俺が聴いたときに彼は29歳だったことになる。すげえオッサンがすげえバンドをやってると当時は思っていたのだが、若者だったのね(汗)。

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■08/02/15(金) □ 楽しい電車旅
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 何年かぶりのサイエンスワールド。萌もMも勉強熱心なので、サイエンス展示を端から全部トライして全然先に進まないが楽しい。萌が一番はまったのはやっぱりあの、ダムを作り水をせきとめ流れを変えて水車を回すウォーターシステムだった。ああいうのが家に欲しいよなあ。せめてゲームでああいうものがないものかしら。



 ここまで初めてスカイトレインで来たのだが、乗り換えの Broadway 駅がなんとまあ、明大前とか下北沢とかの線路がクロスする日本の駅にそっくりでたまげた。それに見よあの人が渡る高架は、御茶ノ水の聖橋(に見える)ではないか。予期してなかったのでどえらい郷愁を感じ、おおと声を挙げ写真を撮ってしまった。行きも帰りも運転席(無人)に座って行く先を見ながら走れたし、なかなか楽しい小さな電車旅でした。リュックをしょい静かに駅のホームに立つ萌の姿が、なんだかとてもラブリイだった。この子はこの社会に存在してるんだなあという感じ。

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 帰ったその足で今度はMKのサーバーを運びバーナビーへ。時間がなかったので大雨の Mary Hill Bypass をフルスロットルで飛ばす。水しぶきで前が見えないほどの登りターンを、期待通りのパワーとグリップでシュアに曲がっていく。よしよし。Falken Ziex ZE-912 は、雪は並だが雨性能は文句なしである。

 帰りの PoCo コーナーズでは前みたいにウェットでフロントが逃げることがなくなり、向きが早く変わるのでパワーをかけ外輪に強いトラクションをかけ立ち上がれた。完璧。しかし走りには満足だが、飛ばしたからか帰り道にガスメータがガタっと落ちる。うあー。燃費さえよければ大満足の走りだったのだが。

2008/02/08

日記「駄目に決まってるじゃん両津! 」

「カラテ進歩」「ギアをつけて初のスパーリング」ほか。

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■08/02/03(日) □ 早春
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 昨日に続き晴れたので、散歩に行こうと川へ行く。支流からピットリバーまでの往復2キロほどを歩いたり走ったりした。期待通りに早春の美しい残雪風景で気持ちよかった。が、どうも俺の A530 は風景で納得いく写真が撮れないなあ。しゃきっとした空気感が出ない。雪の白さも出ていない。やっぱホワイトバランスと色をいじってるせいかなあ。

 久々にテストで午後の黄色い日差しを撮ってみると、オートがやはり一番自然な色が出る。これからはWBも色もできるだけオートで行こう。晴れた日の日陰だけは気をつけるということで。

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 チリ戦とボスニア戦の素晴らしく上手に編集されたビデオが Youtube に上がっていたのだが、ボスニア戦は面白かった。中村憲剛が中田みたいな強さと速さでタックルを交わし美しいグラウンダーを通したのを見て、久々に日本代表のプレイでしびれた。後半 40m のスルーの速さとコースもすごかったし、憲剛って本当はこんなにすごい選手だったのか。他の選手のプレイの狙いと精度も文句ない。スーパーではないが、代表に選ばれただけの力をちゃんと見せている。

 このよさが岡田監督のおかげだとは思えないが(わずか2戦目だし)、「老カリスマ監督が自分に何を望んでいるのか、満足させるにはどうしたらいいのか」などともはや悩むことなく、始動したばかりのチームだし、とりあえず思い切りやればよしという気分の軽さがプレイに現れているのではないかと思う。プレイに迷いがない。

 単に相手のコンディションが悪かったがゆえの好結果だともいわれているが、弱い相手にちっともいいプレイができなかった試合がジーコ or オシム時代もゴロゴロあったわけで(俺がオシム時代に見た試合では憲剛のあんなプレイは出なかった)、見て楽しい日本のサッカーができたということは紛れもなくプラスなのだ。こういうフレッシュさがいつまでも続くチームにしてほしい。

 こういうアイデアがあり楽しい日本チームを見ていると、加茂監督がホームのフレンドリー限定で無敵で、森島・名波・相馬のプレイに「日本はフランスに行ける、いいサッカーをやっている」と盛り上がっていた頃を思い出す。日本選手の「サッカーのうまさ(アイデアと実現力)」が、韓国のパワーと速さを確実にしのいでいると感じていた頃に。まあその後予選で韓国に負けたんだけど、それはそれ、勝負だから。

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■08/02/04(月) □ カラテ進歩
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 カラテ:萌とLSの動きがすごくよくなってきた気がする。萌は蹴りのインパクトの強さは腰の入ったLSほどじゃないのだが、構えから打ち・戻しといった動きの連続性と角度が美しい。後半LSとスパーリングをやったのだが連続蹴りなどの動きが滑らかで、当てない組手とはいえサマになってるなあと感心した。LSはシザーズキックを失敗なく蹴れるくらい運動神経が発達してきている。厳しい空手道AKお母さんによれば「まだまだですよ、引き手が弱いし止まらないで打ち合わないと」とのことだが、親バカDG父さんは俺の賞賛にむふふと喜んでいた。

 MK先生は動きに無駄が多くて、前のGR先生のほうがうまいですよねと俺が問うと、空手道本格派AKさんはまったく逆の意見だった。その動きの大きさや深さ低さがいい、GR先生は動きが足りないです。ふーむ、なるほど。しかし格闘技的にはあれだけ低く大股では、ハイキックでもローキックでも反応できず一発で致命的ダメージを受けると思うのだが。やっぱり空手道審査員ジャッジと格闘技ファンとでは、見るところが違うのねと思った。

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■08/02/05(火) □ 駄目に決まってるじゃん両津!
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 掃除をしていると萌が歯が痛いと学校から電話してき、同時に仕事が入って突然忙しくなる。萌のこの歯痛はなんだろうなあ。痛みが出るほどの虫歯は見当たらないのだが。新しい歯が下から乳歯を刺激してるんじゃないだろうか。耐えられなければペインキラーを飲むことにして、気が紛れるように一緒に遊んでやる。

 最近愛読の「こち亀」のTVアニメが Youtube で見つかったので見てみたのだが、アニメの両さんはマンガよりも大幅にスケベシーンだらけになっており、萌に見せるには問題がありすぎて困った。途中で止めるのもなんなので最後まで見せてしまったが、両さんがレイコの風呂場シーンを覗き見しようとするに至って、萌は立ち上がり大声で「両津! そんなの駄目に決まってるじゃん!」と怒ってしまったのであります。まったくですね。やっぱ規制コードがゆるゆるな日本のアニメをカナダの子供に見せるのは、問題がありまくるといわざるを得ない。コミックスの両さんのイメージともそぐわないのである。

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■08/02/06(水) □ ギアをつけて初のスパーリング
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 萌を歯医者に連れて行く。結局虫歯は予想通り見つからず、原因は不明で、ペインキラーで対処すればそのうち治るだろうとのことになる。安心してそのままMをSFUまで送り、萌が会いたがっていたMの同級生GBに会いに行く。というかGBに会いにわざわざ登っていったのにMが学校のド反対側に車を止めさせたので、広大な高山吹雪のSFUキャンパスを往復20分凍えながらただただ歩かされ、GBには10分しか会えなかった。Mは何事も決断力があってえらいのだが、その決断がこういう風にどうにもマヌケなことがよくある。

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 帰ってきたら、夕方からまた大雪になってしまった。こりゃ最後までいるとMはまた昔みたいにSFUから降りてこれない事態になるぞと思ったら(※)、案の定5時に大学が閉鎖され下山してきたと電話。しかしバスがまともに機能してなくて、コキットラムセンター近辺で足止めを食っているらしい。迎えに行くと言っても、どの道も大渋滞だからやめろとのこと。
(※)ローカルニュースによるとやはり、『水曜夜吹き荒れた冬の悪天候のため、SFU のバーナビー・マウンテン・キャンパスは全ての車両が通行止めとなった。構内に足止めになった学生達は中央体育館で一夜を過ごす破目になった。体育館内宿泊の手配について学生の多くが不満を示したそうだ。憤慨して「UBC の学生になりたい」とこぼす者も多かった由』となったとのこと。あそこは山の上すぎるのよね。

 Mは結局バスで帰宅可能と判明し、俺たちはカラテへ。あまりの雪の勢いに、レッスンの間に大雪が積もり帰りにまた大苦労というシナリオが浮かぶが、今後1時間でどれほど降ろうが 30cm 積もったこないだとはワケが違うので、自信を持って出てみる。と、ちょうど雨に変わり始めたせいもあり全然滑らない。拍子抜け。やっぱこないだのスタックは雪が深過ぎただけなのだ。

 今日は後半、ついに萌とLSがギアをつけての初スパーリングを行った。萌はもう楽しくて笑いが止まらず弱ったのだが(LSは最近萌よりも落ち着いている)、蹴りはやはり素人じゃなくてそれなりに様になり相手を押し込めるなあと思う。萌は回し蹴り、LSは得意の前蹴りで反撃という展開。まあ両者とも受けの動作はまるで駄目なのだが、ボーイズのように感情的にならない分二人ともちゃんと空手の動きをしていて、初回なのに見ていて面白かった。ボーイズは皆完璧にけんかになるからなー。

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「ちりとてちん」で師匠がついに入院する。萌は自分のおじいちゃんのケースとの類似を感じ取り、「――師匠の病気はなんなの? キャンサー(癌)?」と質問をしてきた。うーん、多分そうだね。「....ねえ、おじいちゃんが死んだとき、こういう風に苦しかったの?」「いや、その前は苦しんでたけど、最後は薬で眠ったまま息が止まった感じ」「そうか。.....私、お父さんがこんな風に病院に入っちゃったらもう、ワカサみたいに泣いて泣いて、すごいよ!」。

 まあ、萌が大人になってお母さんになるよりも前にお父さんやお母さんが死ぬことは、普通はないよなどと言って安心させる。まったくペアレンツは、体を大事にせねばいけない。


 これは、文書作成中のお母さんの邪魔をしてはいけないと萌が仕事部屋のドアに貼ったサイン。すばらしい(笑)。