2008/07/21

日記「Fort Langley ファームツアー」

「健康食の罪」「ヤングコリアンズ夢の1月」ほか。

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■08/07/07(月) □ 健康食の罪
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 俺の誕生日、日本行きの準備や掃除等雑事のみで行事は特になし。昨日KT・HNを呼んでケーキを振舞った。

 萌は毎日サマーホリデイを楽しんでいると思うが、TVで見る大ウォーター遊園地のCMを見て興味を示したりしている。ああいうところに連れてってやらないとかわいそうかなあと思う。まあカナダなので水遊びするほど暑い日はあまりないわけだが。日本では当然地元のサマーランドに連れて行ってやれるが、8月の酷暑と田舎町の娯楽の少なさが心配である。

この頃前よりアニメチャンネルを見るようになったので、萌はこうしてCMに影響されているのだが、こないだ「日本に行ったらハニーナッツチェリオ(シリアル)を買ってくれない?」と言ってきた。ハニーナッツチェリオなんてカナダのもので、日本になんか多分売ってないよ。

 しかし萌がなんでこんなことを言うのかは明らかで、萌は健康食主義母が買うオーガニック全粒粉の低糖シリアルを食べなきゃいけないと考えているのである。だけどCMで見るハニーナッツチェリオがどうしても食べたい。そこで「日本に行くときはバケーションだから許されるかも」という理由を思いつき、俺にお願いしてきたわけである。そんないたいけな気を使わずとも、ハニーナッツチェリオなんて今度買ってやるよ。朝は栄養のある全粒粉シリアルにして、ハニーナッツチェリオはスナックに食べればよいではないかと妥協案を打ち出してやると、夢がかなったといって超喜んでいた。

 健康食というのは罪なもので、なんでもかんでもオーガニック全粒粉で作るから、ボソボソの味気ないパンやシリアルやパンケーキができあがる。マルチグレインのパンなんか、まともに噛めば歯が痛むくらいコッチコチの堅い穀物が混ぜてある。あまりの食感の悪さに俺はそういうのは喉に通らない。萌はそれを食べて育っているので普通に食べられるのだが、ときどきかわいそうだなと思うのである。いくら健康にいいといってももう少し美味に作れないものかと思う。

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■08/07/14(月) □ 快適すぎる Poco 市の夏
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 窓から吹く風が気持ちよくてたまらないこの頃。25~26度、日向は肌がジリジリする紫外線地獄だが(紫外線強度は日本の5~7倍とのこと)、Mを迎えにクルマを出せば陽光きらめきながらも風は涼しく、ここは軽井沢かという高原気候だ。

 夕方学校のプレイグラウンドでDIとまた待ち合わせ遊んだ。日向はまだかなり暑かったが、日陰にいれば快適。DIのお母さんとも話したのだが、俺は東京に住んでるときは夏の旅行にすべてを賭けて働いていたのだが、ここに住んでいると夏にどこかへ旅行したいという気持ちがちっとも起こらない。気候が快適すぎるのであろう。まあ雨季の冬は乾いた暑いところへ行きたくなるけれど。

 しかしDIのお母さんはユーコンで育ったという珍しい人なので、こんな環境でもまだ子供たちにとっては自然が足りないわなのだそうだ。そりゃユーコンなんていったら人間よりシロクマと狼の方が多いみたいなところだろうからなあ。

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■08/07/17(木) □ 南洋の風
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 萌は急遽呼ばれてBRのバースデイパーティへ。BRのところは夫婦共働きで大変なんだとずっと思っていたのだが、ピックアップしに行ってみたら普通の家に住み、大家族で面白いおもちゃに囲まれて幸せなお宅なのだった。ビンボーなのかと思ってた (^-^;。

 ガーデンパーティに集まったBRの家族親族が、まあこっちに座れ食べていけと大人数で盛んに招き寄せる。なんかうちの隣家のパーティには顔を出す気がしないのだが、こっちは時間が許せば寄って行きたいなあと思わせる雰囲気があった。BRの家族はフィジーから来てるのだそうだが、その南洋系の大らかさに惹かれるのかしら。

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■08/07/18(金) □ ヤングコリアンズ夢の1月
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仕事を半分終わらせ、MがESLを教えていたカレッジの卒業パーティへ。今回1月短期留学に来ていたのはプサンの大学の生徒たちだったのだが、4年前の日本のM学院大学生とまったく同じだなあと思う。言葉が違うだけで、表情や振る舞いからは見分けが付かない。日韓の若年文化はそっくりで、非常に幼い。必ずしも悪い意味ではなく、おどけた仕草などみんな本当にまだ子供なのだ。見ていてくすぐったくなる。

 英語でのプレゼンテーションの内容がちょうど萌たち小学校低学年と同等だったのだが、たとえ母国語でもそれはあまり変わりなかったんじゃないかと思えるくらいコドモコドモしていた。

 最後にこの1月の思い出をまとめたスライドショーがあったが、たった1月でバンクーバー周辺の名所をくまなく周っていて驚いた。15年住んでる俺たちでも行ったことがないところまでちゃんと行っている。これはこのプチ留学プログラムのコーディネーターがよほど優秀なのだろう。その人が撮ったのであろう写真も実に見事にヤングコリアンズの夢の1月を捉えていて、つくづく楽しそう。各生徒がもらえるらしいこのスライドはこの上ないお土産だ。帰ってからこれを見せれば、お父さんお母さんたちはお金を出してやってよかったと心から思うだろう。それほどに素晴らしい1月だったようである。

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■08/07/19(土) □ Fort Langley ファームツアー
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 Mのハードスケジュール終了記念、Fort Langley ファームツアー。さほど暑くなくほどよい行楽日和である。

最初にホースパークへ。びっくりするほど広大なパークに馬がごそごそいる。こういうところに来ると北海道のノーザンホースパークを思い出すなと、父さんが北海道で有名な馬を乗りこなしめちゃくちゃかっこよかった話をMにしてやる。Mは感動的だわとたいそう喜んで、今日のツアーはおじいちゃんに捧げることにしましょうというのだった。大学の哲学課程でやった仏教・神道的な概念にかぶれているわが妻は、きっとおじいちゃんもあの世から一緒に来てるわよと喜ぶのである。そうだったらいいねえ、父さん。

 しかし屋内馬場でなにかベーシックな引き綱の技術査定のようなことをやっていたが、期待していた飛越競技はやっておらず他に見るものも特にないので、ぐるっと周って次へ移動。おなかが減った。

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 こないだ通り過ぎたときに感嘆した、あの Fort Langley の町に戻りランチ。フロンティア(日本で言うアーリーアメリカン)調のほんとにかわいい町だ。軒を連ねる商店はみな古い建物を改造したもの。生えている樹木もモコモコした、カナダでは他に見ないポプラ等デカ葉樹木で気持ちいい。同じく古い町であるハリファックス同様町のど真ん中に 教会と墓場があり、その墓場までがかわいいのである。

あまりうまそうな食べ物屋はなく、フィッシュ&チップスを買って公園に行く。ここでこの町の問題点が発覚。蚊がすごいのだ。表通りを歩いているときからいるなーと思っていたが、藪に囲まれた場所ではひっきりなしにガンガンとアタックしてくる。ぐわーたまらん。やはりフレイジャーという大河に面した町なので(橋から徒歩 30 秒で町だからな)、淀みや湿地に無数の蚊が生息しているのだろう。気が付けばプロパンガスを使った「モスキート・マグネット」というものを使っている店が多かった。熱でモスキートを吸い寄せるというのだろうか。謎だ。

しかしその蚊問題以外は文句なく気持ちのいい町で、夕方まで散策を楽しんだ。セラミックの巨大キノコを並べたガーデン品店とか、ブリキおもちゃ屋とかステンドグラスショップ、古い駅舎と見張り台に乗れる貨車などなど、普段見かけないものがたくさんある。俺は郊外住宅地の利便性を捨て切れない小市民なのでメルが言うがごとくここに住みたいとまでは思わないが、リゾート訪問は楽しい。

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