2010/06/07

日記「4132 にトライしてほしかった」

「盛り下がりのダンスパーティ」「日本語学校の子供たち」ほか。

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■10/05/30(日) □ 4132 にトライしてほしかった
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 日本代表イングランド戦ダイジェストが Youtube に上がるのを朝から待ち、午後になって見られた。とりあえず勝てんが簡単にはやられないという程度の、いつものコンフェデ杯くらいの感じには戻った模様。まともに動けない俊輔を外せば、これくらいはできるてなところか。

 その映像を見ていて、あとは俊輔をスタメンに戻さないでくれれば、もう今回はこれでいいかという諦念が湧いてくる。頑張って力及ばずという、まあトヨタカップでの浦和やガンバくらいの試合になるだろう。それが日本サッカーか。半人前の俊輔の奇跡のビッグプレーをただ待つだけの270分を今年も繰り返されるのだけはほんと勘弁してもらいたいが―――そうなったらほんと、成田に行って岡田監督に卵をぶつけたくなる―――、こうして健康な選手が普通に頑張れればもういいかと。

 コンディションの悪い選手がバタバタと力を浪費し粉砕された06年の屈辱を晴らすような、日本のサッカー人材を活用した合理的な戦いをしてもらいたいとそれだけを岡田監督に期待していたのだが、今となってはそれも高望みとしか感じられない。サッカーにおいて合理的に行き合理的な結果を出すということは、そんなに簡単なことではないのだろうか。それとも岡田監督が意外にも合理的な人物ではなかったのか。彼が特におかしくなったのは予選突破後だよな。90分プレスをかけ続けるとか4位を目指すとか、無茶なことばかり言って格下としてのチーム作りをしないできたツケが、ここで破綻を招いている。

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 いろんなレビューを読むとチーム状態が去年に戻ったというより、DF前にアンカーを置くシステムの構築に着手し効果が出たということであるようだ。これまで3年やってきて、残り準備試合2戦でやっと格下仕様に定まったのかとため息が出る。戦術をこうして大きく変えるならメンバー選びだって変わるだろうと思うが、とにかく試してないのだから誰の方が役に立つだろうと議論推測できる余地すらない。まあとにかく、今となっては岡田監督にできる「合理的」なことはアンカーを置き守備力を上げる、コンディションのいい選手を起用するという2点だけなので、それが実行されそうなのだけはほっとするが。


4132日本代表(憲剛/長谷部/遠藤)
 俺も Football Manager 2008 トッテナムでDFが一流FWをどうしても止められないので、同じアンカーを置いた 4132 システムを作り使っている。これでチェルシーとリバプールを破りFAカップを取ったので、アンカーの効能はよくわかる。敵MFからFWにいいボールが入る率(入射角)を減らし、1対1のシーンを削減することができる。またアンカーがいれば守備負担が減るSBが位置を上げられるので、ボール回しに加わることができるのも大きい。MFの3人が敵プレスに苦しくなったら、プレスが薄い後方サイドのエリアでアンカーとSBがボールを回し落ち着かせることができるのだ(そこで技術のある内田が生きるのに、彼がよかったときになぜこのシステムを試さなかったのか。ああ加地がいてくれたら!)。

 しかし 4141 では攻撃が難しい。トッテナムではMF3枚に攻守ともしっかり仕事をする万能タイプを並べ、トップ下からボックス内にスルーを送り込み、足の速いFWが敵よりも先に触り勝負するというのを主な攻撃方法にしていたのだが、4141 ではFWが1枚なのでどこにスルーを出しても捕まってしまう。ウィング2枚(大久保と本田?)もウィンガーではないし位置が低いので、DFの裏でボールを受けることは不可能だろう。というわけでシュートへ持ち込むパターンが見えてこない。守って散発的に反撃しシュートは打てずの繰り返しになるのが自然の流れであり、何かが起きるとすれば大久保と本田のハプニング的なビッグプレーからだけだろうと思う。1試合で数回あるかどうか。

 憲剛、長谷部、遠藤を並べた 4132 で強豪と戦い、憲剛と遠藤がどれだけ俊足FWにボールを通せるかを見てみたかった。2人とも守備は弱いが、そこを突破されても長友、加地がカバーできる。90分で2点未満に抑えられるかどうかはギリギリだと思うが、4141 大久保本田のビッグプレーよりは、4132 憲剛遠藤のひらめきのほうが頻度は高いと FM 2008 監督の俺は考える。4132 にトライしてほしかった。手遅れになる前に。

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■10/06/02(水) □ 萌の年齢が二桁に
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 萌の誕生日。今年はパーティを家でやりたいとの希望から、準備が整わず今日は寿司を食いに行くだけとなる。

 誕生日なのにまだプレゼントは買いにいけてないし(昨日在庫はチェックしておいたが)、ケーキなども用意していないので気が咎め、学校のスナックとランチに普段入れないチョコレート1片、ビーフジャーキー、クラッカーを入れてやる。うちはお母さんが厳格なので普段学校にジャンクフードは持っていけないのだが、たったこれだけのエクストラが入るだけで萌は本当に喜んでくれる。もう10歳、いつまでこんな小さなことで喜んでくれるだろうか。

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日本代表へのコメント?「本気のか、それとも社交辞令でいいのか?」

 カペッロが、「アフリカの時代なんて来ない、ましてアジアの国々がW杯で世界を驚かすなんてあり得ない」というインタビューを読みショックを受けた。現状でそんなことは誰だって分かっているが、公言しないのが常識というものであり、未来への希望まで摘み取るような発言は人種差別と紙一重だろう。ローマ時代に自分のチームにいた中田の評価まで低める発言をしているのだから、まことにげんなりさせられる記事である。カペッロがこんな人だとは知らなかった。昨日イングランドを破っておいてほしかった。

 しかしこういう日本サッカーサゲサゲ記事を連発している日刊ゲンダイを筆頭とするニッポンスポーツマスコミ(韓国もまったく同じ)に言いたいのは、日本の代表チームやサッカー選手や岡田監督よりも、マスコミはさらに程度が低いということだ。ベスト4を目指すと言ってしまった岡田監督よりも、世界の有名監督大選手に「岡田監督のベスト4発言をどう思いますか」「日本の選手/サッカーをどう評価しますか」といった愚問を繰り返す日本マスコミのほうがよほど恥ずかしいし、こういう記者は日本人の知性に対する外国人の印象を間違いなく低めている。相手の知ったこっちゃないことを聞く人間は馬鹿でしかないのである。

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■10/06/04(金) □ 盛り下がりのダンスパーティ
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 【スクールダンスパーティ】年度末恒例の萌のスクールダンス。しかし今年は俺の知る限り一番盛り下がっており、もはや来年はないかもと思うほどのしょぼさであった。とにかく音楽が悪すぎる。

 選曲が悪いのはいつものことだが、今年はサウンドシステムが例年にも増して最悪で、音が全然小さい。いつもはパーキングやプレイグラウンドにまでズンズンと音が聞こえてき、その音量だけは皆の気持ちをウキウキとお祭り気分にさせていたのだが、今年は家庭用ステレオと大差ないくらいの音量しかない上に音がバリバリに歪んでおり、何がかかっているのかすらわからない。こんな音でダンスパーティと言われても......と、子供も父兄もみなぼんやりとダンスフロアを眺めている。

 かかっていた曲はしばらくじーっと聴いていてやっと「クロコダイルロック(エルトン・ジョン)」などだとわかったが、あんな単調な8ビートで踊れるわけがない。今年の「テーマ」は「70's」なのだそうだが、だったら 70's ディスコにすればいいのに、なんでこう何も考えず時代だけ合わせた事務的な選曲をするのだろう。小学生だってこんなんじゃ単調すぎて踊りようがないのである。こんな8ビートはお尻をフリフリする以外合わせて踊ることなどできないわけで、当時だってこんなんで踊ってる人はドナルドダックの着ぐるみを着たエルトン・ジョン本人しかいなかったのだ。そのイモさゆえエルトン・ジョンは日本でまるきり売れなかったのであり、子供とはいえ現代人がこんなもので踊れるわけがない。結果として踊ってるのは3歳くらいの幼児とそのお母さんたちだけであった。

 毎年毎年ここにやってくるDJはほんとロクな音楽をかけたことがない。彼らがディスコに行ったことがあるのかどうかすら疑わしい。1校数百人の年に一度の楽しみを台なしにして、心に痛みは感じないのだろうかと不思議だ。こんなDJを雇うPTAもPTAで、「ダンスパーティくじ」の景品寄付金集めなんつーくだらないものに最大の力を注ぐ愚劣さはなんなのかと思う。その努力を音楽に使ってくださいよ。ダンスフロアーに華やかな光、僕をそっと包むよなハーモニーで踊りたかった。

 去年卒業したガールズが大勢着飾って、もうほとんどティーンエイジャーとなりまばゆいばかりの美しさで来訪していたのだが、彼女たちもこれじゃなんだかねと呆れた顔で、早々に退散していった。悲しい光景であった。

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■10/06/06(日) □ 日本語学校の子供たち
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 【日本語学校発表会】萌と一時同クラスだった、車を運転してる大人ガールEMちゃん17歳が卒業生の1人だった。あんなに大きくなるまで日本語学校といういささか幼稚なものに通い続け終了するとは、よほど素直で前向きな子なのだろう。

 日本語学校の廊下で毎週俺たち父兄にきちんと挨拶していく中1くらいの女の子にも、どこか少し感動させられるものがある。普段カナダの小学校じゃ子供が父兄に挨拶するなんてことはなく、完全に視野から除外されているからなあ(付き合いのない人に対して徹底的に無関心なのは父兄も同じ)。ああいう一般的なカナダキッズ態度と、まったく知らない人なのに「こんにちは」と頭を下げていくあの子とでは、えらい違いなのである。萌もああいう日本的素朴さをなくさないティーンになってもらいたい。

 萌KT・HNの発表は「子供の日について」というもので、内容はどうということはなかったが、人前でしゃべることが苦手な緊張しいの萌も頑張ってしっかりとやり遂げ、よくやったと褒めてあげました。

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 その後KT・HNを久々に家に呼ぶ。あの2人は日本語のほうが語彙も話法も豊富に持っているはずのに、もう萌とはもちろん、兄弟間でも英語しか喋らないので驚く。

 その会話を聞いていて、これは彼らが知っている日本語のソフトさが、兄弟友達と遊ぶときのメンタリティとはマッチしないのだろうなとわかってきた。萌も彼らも「お前さあ、ナントカだよな」「俺の番だろ、あっち行けよ」といったトーンで喋りたいのだろう。日本語でそこまで言うには親密さとトゲトゲした気持ちとの微妙なバランス取りがいるわけだが、英語だとまるで普通にこう言えてしまうという便利さがウケているのだと思われます。つまり極めてテクニカルな現象なのだ。

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