2010/08/10

日記「クリーンな線と声を取り戻せ」

「スポーツコーチ的ジレンマ」「衝撃の Wii フィジックス」「昔 Twitter があったなら」ほか。

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■10/07/29(木) □ スポーツコーチ的ジレンマ
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 BCは8月を前にはや涼しくなってしまった。きれいに晴れているのに25度の爽やかさ。もう外で水に入ったら寒そうだ。昨日のウォーターパークがこの冷夏最後の真夏日だったかもしれない。

 涼しいので久々に萌にローラーブレードをやらせる。手頃な木の枝をスキーのストックよろしく使うと非常に安定し、安全で転びようがないのだと俺がスピンターンまでやってみせたのだが、「もし転んだら...」という萌の恐怖が克服できない。15分ほどトライしても補助なしでは滑ってくれず、今日も終了。

 萌の運動神経のにぶさは問題で、こないだはクライミングジムでマット上に落下し、腕を変に着いて怪我をしてしまった。瞬間的な反応と力の出し入れがなってないのだ。その反射をローラーブレードで鍛えていきたいと俺は思っているのだが、どうしても恐怖で体が動かない。

 俺と柔道ごっこをするときは力強さと勇気がバリバリに出ているが、「あれはベッドの上で転んでも痛くないから」だという。だから転んだら大変だから転ばないよう慎重に慎重に上手になろうとしているわけだが、体がこわばっていてはうまくなれないのだよ。うーむ、スポーツコーチのジレンマだ。

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■10/08/01(日) □ 衝撃の Wii フィジックス
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このぬいぐるみに自分のキャラ顔が
入るのがまたオツ
 夕方萌MKのところで Wii Fit Plus 体重計を初体験。体重とその分散バランスだけでフラフープ、ヘディングなどいろんなゲームを作るアイデアが任天堂はすごいわけだが、中でも空飛ぶチキンゲーム(「パタパタ飛行」)は衝撃的だった。鳥のぬいぐるみを着て、体のバランスと腕の振りだけでほんとに空を飛べるのである。

 絶対安全パラグライダーというか、なかなか思い通りにいかないところも含め自分に翼がついた感覚が味わえる。ひとは空を飛ぶ夢を見ると非常な幸福感を感じるが、あれをいつでもインスタントにやれるのである。羽ばたく姿が恥ずかしいのと気持ちよすぎてヤバいので1回しかできなかったが、ほんとにセンセーショナルな体験だった。

 任天堂は3D映像の細密化レースを早々に脱し、DS、Wii とそこそこな絵で新たなフィジックス(物理)体験を掘り起こしている。えらい会社である。周辺機器でお金がかかる Wii はうちでは買えないけども、MK家では張り切って周辺機器をどんどん導入していただきたい :-)。

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 夜今野雄二が亡くなったと聞いてブライアン・フェリーの「Tokyo Joe」を思い出し、Youtube でロキシーミュージックはしごをしてしまった。あの頃のテープやレコードはもう見つからないけれど、聞きたい曲はなんでも Youtube にあるみたいだ。

 さらにその流れで Japan、土屋昌巳などを見て昨夜夜更かししてしまったのだが、「Visions of China」に「こういうのを聞くと、現代の音楽はどうなっちまったんだと絶望する」みたいな英語コメントがあって笑ってしまった。同感。ロキシーやジャパンが80年代を代表する音楽ではないが、ああしたいい音は現代カナダにいるとほんとに聞こえてこない。

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■10/08/04(水) □ 昔 Twitter があったなら
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 今日は真夏の日差しと暑さが戻ったけれど、空気が霞んでいる。今夏も徹底してドライなBCは、今年計400回の山火事(カミナリ由来)が起きてるとのことで、その煙でこんなにヘイジーになっているらしい。

 午後、久しぶりにHNを誘い、初めて Shaughnessy 沿いのアウトドアプールに行ってみる。25mプールに小さな滑り台とジャンピングボードが備え付けてあるだけでどうということはないのだが、真夏にアウトドアプールはやっぱり気持ちがいい。

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 Twitter を本家から Seesmic に切り替えてから検索ワードのセットが楽しいと気づき、日本のイモリ飼い主衆のつぶやきを眺めている。イモリが脱走したとかエサを争い戦うとかいう話を読んでいると、もともとうちのシナイモリは日本のアカハライモリよりずっとおとなしいのは確かだが(大きさも 2/3 程度だし、肌もすべすべで日本産よりか弱い感じ)、やっぱうちのはあまりにも活性が低すぎるよなあと思う。そこでイモリ水槽のレイアウトを変えてみた。浅瀬にシェルターを多く作りすぎてイモリたちがそこに落ち着き、最近全然活動してくれなかったのである。

 隠れ家を浅瀬と深場に分散し様子を見ていると、夕方3匹が一斉に散歩を開始した。やった :-)。萌も久しぶりにイモリを観察して喜ぶ。イモリは活動してさえくれればそのスローさと不器用さが本当にかわいい生き物で、今でも俺たちはきゃあきゃあ言って喜んでしまう。よしよし。イモリ飼育のキモは、シェルターの分散だ。

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 高橋源一郎のアカウントが見つかり追ってみると、夜中にゴソゴソ起きだしマンガを読んだりしている。イメージ通りの生活だ(笑)。こんな昔から知ってる作家のつぶやきがリアルタイムで見られるというのは不思議な感覚だ。

 吉祥寺のアパートで夜中にゴソゴソ高橋源一郎を読んでいた頃、中山のスタンドを見上げ彼の姿を探していた頃にこんなメディアがあったなら、彼にガンガン直接メッセージを送っていただろうなー。フロッピーディスクのワープロ+モデムで Nifty Serve まではすでにあったんですけどね。

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■10/08/06(金) □ クリーンな線と声を取り戻せ
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 22 度とめっちゃ涼しくなった気持ちのいい日、SFが久々に今夜泊まりに来ることになり萌は張り切って家中を片付けている。昨日は久しぶりに何もイベントがなく家にいる日で、遊び相手が見つからぬ萌に俺が終日バグ(まとわりつく)されて大変だったので、SFが来てくれるのは超ありがたい。

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 ディズニーチャンネルでかかるポップソングを毎日歌いまくり俺をゲンナリさせている萌は、いつかTVの子供オーディションショーに出たいと言い出した。超シャイでスピーチもできないくらいなんだから無理だろうと思うが、もしどうしても出たい、そのためにボイストレーニングをやりたいだのなんだの言い出したらロック的には難儀なことである。

 ああいうオーディションをやってる人々の価値観ではビヨンセ等が頂点にくるわけで、オーディションで合格する子供もボイストレーニングでのコントロール習得ぶりが評価される。それは演歌民謡のちりめんビブラート同様「体技・芸」でしかない。表現ではないのである。

 萌10歳はいま歌も絵も技巧に傾きすぎており、イノセントなよさがかき消えてしまっている。5歳の時に描いた天才的な絵がちょうど見つかったので、ほらと萌にこれを見せ俺の思うところを説いた。慎重に、傷つけぬように。


Tomo the Rock Star(萌5歳)
 「―――この頃の萌は、お父さんが『かっこつけてるロック親父』だというのをこのシンプルな線一発で描けたわけ。これがすごかったんだけど、今はディテイルを描きすぎてるからクリーンな線がなくなってしまっているのよ。歌も同じで、今は喉を絞ってスキルをやりすぎて、それは萌の声というよりもTVのコピーなんだよね。まあ今はやりたいんだからそれでいいけど、大人になったらわかるよ」。

 大人とは言わずあと3年のティーンエイジャーくらいで、自分のクリーンな線と声を取り戻してもらいたいものである。

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■10/08/07(土) □ この夏初めての雨
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 今日はこの夏初めての雨。前に降ったのは7月1日のカナダデイだと思う。36日ぶりか、やれやれ。明け方は音に驚き目が覚めるほどのどしゃ降りだったので、これでBCの山火事が少しは収まるのではないだろうか。

 泊まりに来ているSFと萌が子供?映画を見たいというので連れていき、俺とMは久しぶりに2人きりで IKEA に行く。子供を置いてデートで IKEA なんてほんとオジサンオバサンよねとMは笑う。ふむ。「日本にいた頃(30 歳くらい)も、よくホームセンターD2に行ってたわよね」。こういうつましい買い物で夢が膨らむ場所へ来ることが、俺たちは昔から好きなのだということだ。

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 俺はここんとこずっと Twitter 環境構築にはまっているわけだが、どうしても決定版の Web クライアントが見つからない。俺がほしいのは、

◆1)1画面に2列以上のリストを選択表示
◆2) PgDn/PgUp でスクロール(マウスでスクロール式は疲れる)
◆3) どこまで読んだかわかる(未読管理)


 の3点なのだが、10種近く試してこの全部を満たすものは皆無だった。結局 2) 3) をあきらめて、メッセージ表示部がやや狭いが2列の見やすさその他の便利機能から Seesmic を使っている。

 検索タブはいま「イモリ、須坂、カナダ」の3つをセットしてるのだが、イモリ話はやはり興味があり楽しいし、故郷「須坂」には意外にも多くの観光客が訪れ Twit してるという驚きがあり(我が宗石亭で焼肉中というありがたい人もいた)、真夏の須坂の光景が目に浮かび気分がいい。

 カナダはやはり旅行者やワーホリ希望者に人気があり、日本の夜中でもガンガン検索ヒットしてくる。俺は周りにそういう人々がいないので、カナダがかくも人気のある国だということがなかなか実感としてわからないのだが、この発言量やそこに込められた人々の思いを眺めていると、なるほどとうなづかされる。面白い。

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