2013/05/07

日記「カナダのロックシーン」

「退化するコンピュータたち」「ドリームファイター」「カナダのロックシーン」「帰れない二人(はらちゃん)」「中華モール」「フィギュア塗装会」

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■13/04/15(月) □ 退化するコンピュータたち
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「どうしてもスタート メニューは必要ですか? Windows 8」


 スマホ式操作体系になった Windows 8 が当然ながら批判されているらしく、「今まで通り直感的に操作したい」という声に対し MS 技術者がつくった FAQ がふざけていて笑える。寄せられているのは質問というより「なんだこれはめんどくさい」という苦情なのだが、その1つ1つに対し「まあ直感的にはできませんが、我慢して一手間かけていただければ、結果は今までと同じになります」ということを答えている。同じ結果を得るのに手間を減らすのが進化なのであって、話が逆である。結果としてスマホ式ユーザーインターフェイスがいかに馬鹿げているかがよくわかる記事となっている。

 スマホ式 UI は、誰もが直感的にわかる階層構造をなぜか否定している。iOS はことにひどくて、俺は萌の使う iPod の音楽プレイヤーを目にするたびにトサカにくる。[Rock]-[Japan]-[バンド名] みたいな階層分類はできないので(※)、何かを聞きたいと思ったら曲名画面を何十回もスクロールしなければならないのだ。
(※)これは我慢できなくて調べ尽くしたのだが、iOS が(少なくともフォアグラウンドでは)フォルダというものを持たない構造になっているらしい。当然フォルダによるファイルの分類はできないわけだ。

 その非階層操作のバカバカしさを指摘すると萌は、「アーティスト名でも見つかる」と歌手名欄をまた何十回もスクロールする。同じことだろうというと「だったらプレイリストを作れば好きな順に聞ける」という。つまり上の記事で MS が答えてることとまったく同じ、「まあ直感的にはできませんが、我慢して一手間かけていただければ、結果は今までと同じになります」をアップルが俺の娘にいわせ擁護してもらってるのである。馬鹿馬鹿しい。なんでユーザーにこんなめんどくさいことをさせたいのだ。コンピュータの退化ではないか。わけがわからない。

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【泣くな、はらちゃん】(2)なくしてしまったコミックスを取り戻す。神様の心が春のように少しずつ開き、はらちゃんに向かい笑ってくれた。よかった。これからもつらいことがあるだろうけど、はらちゃんが、マンガが、神様を助けてくれるでしょう。

 朝ドラ「あまちゃん」も絶好調である。いいところ、楽しいところを挙げていくとキリがないので、ただウワハー\(^o^)/と身を委ねてる状態。朝ドラ前作は物語というよりも観念奇譚だった。愛とは、夢とは、信じるとは、人間とはと Jpop でも人気の観念アイテムをぐるぐる巻きにした「観念巻き」という創作食物であった。あまちゃん はもちろん物語で、自然で、天然の地産地消名産品、つまり「まめぶ」だな。

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■13/04/20(土) □ ドリームファイター
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 今日の子供日本語勉強会のお題は、パフューム「ドリームファイター」。ノートに書かせた言葉は「最高、求めて、終わりのない旅、現実、うちのめされ、前を見て歩く」など。

ねぇ みんなが言う「普通」ってさ
なん だかんだっで実際はたぶん
真ん中じゃなく理想にちかい
だけど普通じゃ、まだもの足りないの

 つまりみんな理想はやや高いんだけど、それでいいんだ突き進めってことだねと解説していると、ちょっと胸が熱くなってくる。これはいい歌詞だねえというと、子供たちもうんうんとうなづいていた。Perfume 自身がすごく求道的なことをしてるのが目に見えるから、こうした歌詞がピタリとイメージに合い説得力を持つ。これから未来が広がる子供たちのテーマソングだな。

 求道的といえば、俺はサブカルな大人たちから絶賛されているももクロに興味が湧かないのだが、それは俺が音楽でもスポーツでも天才願望が強いからだと思う。普通のかわいい女の子たちが求道的に頑張っても、天才ダンサーたちと天才振付師の研鑽が到達したステージには及ばない。

 ももクロは萌にも見せたが同意見、というか「日本の人はわかるのかもしれないけど、私には AKB と見分けがつかない」と俺よりも辛辣な意見であった (^-^;。

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■13/04/21(日) □ カナダのロックシーン
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カナダのグラミー賞、ジュノーアワードを見る。ゲイとして有名な女性シンガーKDラングが栄誉殿堂入りを授与され、「この賞はカナダがもらったようなものだわ。私みたいなフリークがこんな賞をもらえるのは、この国だけよ。おめでとうカナダ!」と感動的なスピーチ。カナダはすごい女性シンガーがゴロゴロいる。ほんとゴロゴロいる。だけどすごい男性シンガーがぜんぜんいない国なのである。なんでだ。

 なんか大きな賞をジャスティン・ビーバーがもらい、しかし会場に来てないのでシーンとしらける。「カナダに住んでない奴に賞をやるな」とレナード・コーエンが昔怒り自分のジュノー賞を返還したそうだが、ほんと賞をあげてももらいに来ないやつにはやらなければいいではないか。

 コールミーメイビーのカーリーが年度アルバム賞をもらい、「なんて、なんて言ったらいいのかわかんないわ」と感極まったスイートなスピーチ。そのうろたえぶりが似合ってて国民的好感度アップ。そして見た目ちょっとエリックカントナに似てきた男前KDラングの美唱で賞は終わりました。




メトリック
萌が聞いてるカナダのバンドは、80 年代に先祖返りしているとよく感じる。今日ジュノー賞で演奏したメトリックは、ボーカルがブロンドで、デボラハリーより歌は大幅に下手だが同じくらいダンスが下手で(笑)、ブロンディっぽい。萌が大好きなバンクーバーの Mother Mother というバンドは、男女混合でトンプソンツインズっぽい。どちらも 80 年代の本家よりは相当に音楽性が劣るが、ガチャガチャした音やバンドのスタイルが先祖返りなのだ。その方向性だけは好ましい。

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(カナダのポプコンの本年度優勝バンド。いいねマークの右のプレイボタンを押す)


 ジュノーを見ていてそういえばと思い出し、先月うちも投票したカナダのポプコン、ヤマハ新人発掘コンテストの結果を見に行った。優勝したのは東海岸ならどこのバーにでもいそうなラグタイムバンドだった。

 いいバンドのいい曲で悪くはないが、新人発掘という名目で3千ものアーティストが応募し、おそらく何万人もがラジオとネットから投票して選ばれたのがこんな新しさ皆無の音楽だとは。俺と萌はこの毒にもクスリにもならん歌を聞いて「(えーこれかよ)」と顔を見合わせるのであった。カナダ音楽ノーフューチャーという感じ。

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■13/04/22(月) □ 帰れない二人(はらちゃん)
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 「泣くな、はらちゃん」(3)一緒にカマボコを作りながら笑い合う二人。「時効警察」のときからうすうす気がついていたが、俺はこの越前さんがめっちゃ好ましい。引きこもりがちな風情がまたたまらない。頑張れはらちゃん、彼女が窓を開け飛び立つまであと少しだ。

 しかしはらちゃんの思いがかなってくれたらとは思うものの、たとえかなっても……と悲しい予感もする物語である。「ぼくは君を」と言いかけたとき、カマボコに涙が落ちました。もう星は帰ろうとしてる、帰れない二人を残して。

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■13/04/27(土) □ 中華モール
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 会議でサンフランシスコに行くMを空港まで送り、リッチモンドの中華モール・アバディーンセンターで昼食&ダイソー買い物。日本のとんかつ屋ができていてカツサンドを食べてみると、完璧に日本クオリティのふわふわとんかつだった。カナダじゃほとんどどこにも売ってない大麦豚の筋切り肉だろう。うまい。プリクラもあるんである。来れなかった萌にテキストすると悔しがっておった。

 リッチモンドは英系よりも中華系のほうが多いといわれているが、モールの広間にステージが組まれ TV カメラが入り中国語でなにかやっている。身なりの良い人々がブースについているのでクイズ番組かなと思ったら、BC 州の選挙演説&説明会だった。中国語で選挙演説をやってるということは中華系の人たち向けなわけで、ちゃんと人が集まり熱心に説明を聞いていた。

 つまり英仏語はわからんがカナダ国民として自分たちの政治権利を行使しようとしているわけで、これはまったく正しいえらいことなのだが、日本人にはこの発想は出ないなあと驚いた。日本人は「私らは居候ですから、言葉もよくわかりませんしお国のことには口出ししません」とメンタリティ的に引いてしまう。やっぱ中華の人たちが世界中でバイタリティあるのは、単に経済面だけじゃないんだな。こういう正攻法なところからも押していける図々しさが、市民としてのプレゼンスを高めているんである。

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 帰りに、個人制作ながら日本ゲーム大賞を取り大手から英語版が出た評判の世界最少カード(枚数)ゲーム、「ラブレター」も買ってきた。しかしこれは騙し合いを楽しむゲームらしく、1人2役でやってみても何が面白いのか全然分からない。しかしツイッターの好男子Iさんによれば、

「自分は人狼が苦手なんですが、その欠点を上手いこと消してる作品だと思います。5分で終わりますし、本当に良いゲームですよー」

 とのこと。知らずに買ったのだが、俺はレジスタンスみたいな少人数でやれる騙し合いゲームがほしかったので、ぴったんこだ。やっ・た。

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■13/04/28(日) □ フィギュア塗装会
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 MKのD&D会へ萌を送る。今日はミニフィギュアの塗装会だったのだが、プロが作ったものを見ても手間がかかる割にたいしたものが作れないというのが正直な感想で、1インチ四方に収まるボードゲーム用のフィギュアというものが、塗装をして愛でるには小さすぎるのである。むかしバンダイがタミヤの 1/35 シリーズに対抗して 1/48 のドイツ軍戦車シリーズを作り、安かったので俺はそっちを集めたのだが、タミヤのを見るとやはりディテイルの作りこみでぜんぜんかなわないなと子供心に思っていた、あれを思い出す。

俺はちゃちゃっと1時間でペイントを済ませ、寒い店内で冷えてしまったので帰宅。あとで萌が持ち帰ったフィギュアをみると、さすがに時間をかけただけあって初期とは別物になっていた。何層にも分けて塗装を盛ることで、肌に柔らかな質感が出ている。あーなるほどねー。ごてごてした戦士/モンスター系はプロが作ったものを見ても特に何も感じなかったが、肌を露出した女戦士系フィギュアには魅力があるな。あそうか、日本のフィギュア文化と同じか。左のゴブリンは俺のやっつけ1時間作品。

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