2013/11/18

【カメラ日記】SIGMA 19mm の被写界深度

 SIGMA 19mm F2.8 EX DN は相変わらず通常距離は万全で、屋内接写ではイマイチな絵となっているのだが、まじめにマクロ撮影テストをして傾向がわかった。平面のものを撮るなら SIGMA の近接フォーカス/描写にも問題はない。フォーカスが合っているセンター付近は開放 F2.8 でも悪くない。しかし曲面があるものを撮るのが、標準ズーム M.ZUIKO 14-42mm II R より難しい。

たとえば 25cm(MZ の最短撮影距離)でトランプを撮り比較すると、SIGMA も F4 まで絞れば端までシャープになりほとんど区別できない。ところが同距離で草花を撮ると違いが出る。この草は下の葉にフォーカスしていて真ん中の葉は1センチ少々突き出ているのだが、同じ F4 で MZ(左)はそこまでフォーカス内に入り、SIGMA は外れている。SIGMA 19mm は同じ F4 でも被写界深度が MZ よりずっと浅いのだ。このため接写をすると、フォーカス外部分の多いぼやけた写真ができやすいわけだ。

ものさしを使って調べてみると、20cm 開放 F2.8 だとフォーカス幅は 1cm 弱。MZ(下)は 20cm だと最短撮影距離より5cm 短くテストとしては MZ に厳しいのだが、それでも開放 F3.5 で1センチ半はある。そして絞るにつれ差は広がる。SIGMA は一段絞って F4/16mm は確保しないと接写は厳しいなという感じなのだが、MZ は開放でほぼ同深度になる。だからマクロでそんなに苦労しないわけだ。なるほどね。

 しかしまあ最も厳しい条件でも 20cm でも 1cm 弱 はジャストに合ってるのだとわかると、それほど SIGMA 接写力も捨てたもんじゃないかなとも感じる。手が動いて1mm でも前後にずれたらもう失敗かと感じていたが、それほどむやみにシビアではないわけだ。『開放で合うのは1cm、一段絞って約 2cm』と心得ていれば、うまく撮れるようになる気がする。接写以外は SIGMA のほうがはるかに良いので、MZ は最近つけてないんだよな。SIGMA でばりっといいマクロ写真を撮りたいのである。



―――と、俺がこれほど接写フォーカステストに心血を注いでいるのに、娘は今日も10cm くらいで寄りまくり撮っている。うわ無理無理―――と言って見てみたら、撮れてた写真がこれだからまた負けた。昔俺が粘土で作った小さなラピュタのロボット兵なんだが、こんな色と構図で撮るとは。フォーカスが合おうが合うまいが、作りたい絵を意図した目には関係ないな。

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