2014/01/05

2013 紅白歌合戦感想

 序盤は毎年無条件早送り。48 とジャニーズ系はいったい日本にいくつあるんだとうんざり早送りしていて、48 というのはつまり昔からあるジャニーズの男子用なのかと気がついた。昔からジャニーズに人生つぎ込む女子はいたわけで、男子もそうしたいでしょとできたのが 48 なのか。E-girls というのも 48 人くらいいたから当然 48 人と思われ、4組で 192 人もいる。弁当足りるのか。

 【10曲後】ようやく今回のメインである「あまちゃん」勢登場。スナックアリスに全員いる。これ生芝居なのかな、すごいな。ユイは北三陸にいるのか。アキは会場で最初から一貫して滑っているが、そういうキャラとして司会の嵐がしっかりと受け止めている感じ。

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 【サカナクション】普通に考えて曲調も見た目も紅白に出るようなバンドじゃないと思うのだが、こういう頑なな精神性というものがオネエ毒舌家と同じくらい日本のお茶の間に受け入れられてると感じる。緊張なのか声が揺れていたが、ラップトップから早変わりで楽器に持ち替えるなど冷たい熱さでいい演奏だった。

【進撃の巨人】の歌。アニメ歌というのはシンコペがやたら入っており、iTunes で売れてるという自主制作系シンガーもたいていこういう歌になっている。音や歌詞的には素人っぽいと俺は思うが、その素人っぽさが届くリスナーはチャートを動かすくらいたくさんいるわけなのだろう。

 そのアニメ歌の頂点が【水樹奈々/TM組】で、このくらいうまくて見た目がいいとよろしい。「革命のデュアリズム」なんて意味分からんが中2っぽくてよろしい。

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【花は咲く】ここまで目立っていなかった綾瀬はるかが泣き歌う。この歌は名曲だと思う。【EXILE】は今の米加ポップスの特徴である単純なメロディの繰り返しという特徴を強固に持っている。

【ももクロ】お地蔵さんになっている(笑)。「煩悩を浄化する」とかいう歌詞やこういうコスチュームが、まわりの大人たちが方針を決めてる感が強すぎてちょっと引いてしまう。本人たちがそういうちょっと変わったあたしたちを求めてるのだとしてもナンだしな。2曲めの普通の歌の普通の笑顔のほうがやはり魅力的だろう。

【ゴールデンボンバー】Aikoが好きな娘が見に来て、ゴールデンでなんなのこの人たちと大ウケ。知らんが面白い(笑)。【aiko】「Love letter」じゃなくて違う曲のほうがよかったな。紅白というのはファンじゃない人のほうが多いわけで、空気を掴み損ねると不発花火な感じ。【和田アキ子】「あーこの男に似てる女の人知ってる」とムスメ。

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【あまちゃんSP】暦の上ではディセンバー! ドラマを見てなかった娘も俺見てるのを小耳に挟んでこの歌を覚えていて、うわーといって飛んできた。ユイ! 紅白に来るの? 来た、歌ってる! よかったよかった。鈴鹿さんは出てこないの? 出た春子! 出た鈴鹿さん! GMTも! みんないるじゃん。よかったよかった。

【ドリカム】震災の年から出ていなかったと思うので、「何度でも」を歌ってほしかったな。この「さぁ鐘を鳴らせ」は人々へのシンパシーがストレートすぎて歌として成功していない気がする。涙で歌詞が、譜面が書けない。【Perfume】なんか充実してハッピーそうでこれまでで一番よかったと思う :-)。

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【美輪明宏】去年のヨイトマケには恐れ入ったが(もう1年経ってるのか!)、よほどいい歌じゃないとこの大波どんぶらこビブラートは俺は心地よくは思えないかもしれないと思った。今日の曲では去年のほうがよかったと思うのみ。「銀巴里」を聞きたかったな。

【泉谷しげる 】せっかくなんだからあんな言葉で煽るんじゃなく、「野生のバラッド」で観衆をノックアウトしてほしかったな。あー何てお前に伝えよう。騒ぎの好きな俺について。あー何てお前に伝えよう。静かに暮らすいらつきを。泉谷ってコワモテの偏屈なやつなだけじゃないのだと、世間に知らしめてほしかった。今日紅白に出た歌手の中で、実は泉谷が最も美しいメロディを作る人だろう。「騒ぎの好きな俺について」の2拍3連メロディのしなやかさとかすごいのだ。それを日本中に響かせる機会を、泉谷はドブに捨ててしまった。

 しかし泉谷が客席にイラツク気持ちはわかる。紅白の客席ってどうしてああ反応がなく精気がないのか。どの曲の後も静かすぎて嫌な気持ちにさせられる。あそこで演奏していたら吸い込まれそうな気持ちになるのかもしれない。

【松田聖子・クリス・ハート】これ外国人のど自慢の人じゃん。こんな歌がうまいだけのただの外国人が国で最高の舞台で大物歌手と歌えちゃうところが、米歌い上げ系崇拝ニッポンの情けないところである。日式に歌うダイアナガーネットさんなら 48 系のどれかと交換してくれてもまったく問題ないけど。



 というわけで、音楽的には近年で最も聞き所がなく、「あまちゃん」完結編があそこでライブでなされてよかったスゴイすばらしに尽きる。



おまけ【Mステスーパーライブ】

オープニングを見て、全員紅白と同じではないかとガッカリした。違うのは斉藤和義、VAMPS、GLAYくらい。結局人気バンドは出てきてないのね。【Aiko】花火はいつも通りだったが2曲め「ラブレター」は紅白同様弱い感じ。【カッツン?】リーガルハイの助手がいたw

【ポルノグラフィティ】「アゲハチョウ」このギターの人はうまいといつも思うけど、ガットギターまでうまいとは恐れ入った。録音かな。しかしこのバンドはなんでどの歌もフォルクローレ調なの?【Perfume】ミュージアムは初めてダンスを見た。キュート。しかし彼女たちの生歌声を聞きたい願望が俺は近年強すぎて、見ていてももう Perfume を素直に楽しめない。

【ゴールデンボンバー】この後ろで踊ってる人たちって画期的だよなあ。ただいて盛り上げてるだけだが、いたほうが明らかにいいという。どこでもホストクラブにしてしまう人たち。こんな音楽グループって日本にしかないのでは。

【Exile】卒業というかリーダーが引退みたいなこと言ってるので、AKBみたいにメンバーが流動的なグループなのかな。しかし「卒業」という一身上のことをここで発表せず紅白でしたAKBは、やっぱおかしいよな。

Exile って音を消して歌詞テロップと動きを眺めていると、ジャニーズとまったく同じだな。衣装や髪型が違うだけ。ジャニーズ事務所に入れなくても同じことがやれるシステムを目指したわけではなかろうが、結果的にそうなっている。同様に E-girls というのは顔がケバくて 48 に入れない子たち用の 48 になるのだろう。なんで日本人はこういう汎用システムで量産される娯楽を好むんだろうか。

【関ジャニ】「はらちゃん」の田中さんがいる! まさかアイドルだったとは(笑)。【VAMPS】Hyde っていい歌を作りたいとか人に聞かせたいとかそういうありがちなモーティベーションがなく、「カッコよく圧倒的な音とオレ」しか興味なさそうな感じがする。その通りいつ見てもカッコよくて圧倒的だなあと思うが、それしか感じない。しかし GLAY、ラルク以降国民的人気バンドが出てないのかな。

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