2015/10/11

【猫日記】臆病なピカ(最初の2週間)

「猫が来た」「猫写真は難しい」「テリトリー拡大にトライ」「親戚キッズ」「家猫、外猫」「猫用品高い」「爪切り成功」

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■15/09/26(土) □ 猫が来た
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 Mが突然(まあ前から飼おうかしらとは言っていたが)猫をもらいに保護センターへ俺たちを連れて行く。俺は猫なんてそんな、病気したらどうしようとか旅行時はどうするんだとか心配ばかりが湧いてくる。

保護センターでいろいろと説明を聞いていると、ピカチュウという名前の猫が中にいるという。その名前を聞いただけで萌は姿を見る前からメロメロな感じで、会ってみたらこの猫がすばらしい。初対面なのでまず手を差し出し臭いをかがせてやると、ペロペロ舐めて膝に登ってきてゴロゴロいう。ふ、フレンドリーすぎるだろお前とこれでもう全員のハートメロメロ。

 保護センターは高校生くらいの若いボランティアが多数常駐して、動物たちを世話しトレーニングし遊び相手になってやっている。だから人間好きの動物たちが育つんだろう。カナダの高校生はボランティアが義務付けられているので、こういうところは彼らにとっても人気の施設なんだろうな。

 ただちにペットショップに走りトイレその他一式を取り揃え、取って返してピカチュウをアダプト(養子縁組)してきた。ただの捨て猫ではなく保護され予防接種その他をなされ登録された猫なので、それらの費用をカバーするための諸費用を支払いうちの猫となる。


もらった段ボールの運搬ボックスに大丈夫だよと声をかけつつ家にそっとドライブし、箱からそっと出すとダダーッと逃げる。当然ながら見知らぬ環境にフリークしてあちこち隠れるところを探し、やがて TV テーブルの後ろに潜り込んでしまった。これはまあ猫は仕方がないなと放置していると、やがて寝てしまった。フリークアウトしてても寝んのかよかわいいなお前(笑)。

 それにしても水くらい飲んでトイレの場所も教えたいので指を差し入れて起こすと、指をペロペロなめてゴロゴロいう。そのうち引っ張り出すことに成功したのだが、どうしても水は飲んでくれず、トイレにも行ってくれず1日が終わってしまった。大丈夫かなあ。

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■15/09/27(日) □ 臆病なピカ
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朝、ピカが見つからない。あちこち探しに探して、カウチの下に隠れているのを発見した。あそこに入れるっかなーと検討するとは猫の発想飛躍してるとしか言いようがない。出られるのかと恐れたが音を立てるとダッと飛び出しベッドの下に隠れる。やれやれ。

 保護センターの遊び場兼廊下では驚くほどフレンドリーで、今も指を伸ばしてタッチしてやるとゴロゴロと超喜ぶので人間は好きな猫なのだが、ベッドの下からは出てこないところを見ると家が怖いんだな。物音とか。ケージと廊下しかない施設で育ったからだろう。もともとは捨て猫だったらしい。現在生後半年ほどで保護センターには6月くらいからいたらしく、つまり生後1~2ヶ月で拾われてきたわけだ。それ以前は人家にいたのだろうが、覚えてないんだろうな。

 ピカは俺の掃除が行き届かない物陰に潜り込んではクモの巣やホコリを身にまとい出てくる。俺の家事能力がチャレンジされている(笑)。後追いでピカが潜り込んだ物陰を全部掃除していく。掃除しきれない箇所は入れないように塞いだり、猫が嫌いそうなデオドラント類を振りかけてみる。その間もピカは俺を見ているのだが、ふといなくなって探すとまたもや新しいホコリ物陰を探し当てて潜り込んでたりする。やれやれ。

しかし猫がやってきてみると家中このままではまずいなと主夫は思い至る。猫に落とされたら危ないものが棚やテーブルに乗っているし、戸棚なんか開けとけばきっと入ってしまうし、台所の棚や食材置き場も同様。猫と暮らすことなんか考えたことがないのでぜんぜん猫プルーフ(安全対策済み)じゃないのだ。



 ベッドの下に隠れたピカに腕を伸ばして一日なでてやり、ようやく引っ張り出してトイレに行かせることができた。←夜には歯磨きする俺を追いかけて見に来た。これで大丈夫だな。


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■15/09/30(水) □ 猫写真は難しい
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 ピカは俺には慣れて膝の上でくつろぐようになった。かわいいじゃないのよ。しかしMと萌からは逃げてしまう。というか場所に激しく依存する猫で、俺がいつも座っているPC机のそばならMにも萌にもデロデロなのだが、リビングに行くと俺の手からも逃げる。結果として俺にだけなついてる感が激しくて、なんか家族に申し訳ないのです。

ピカはオスなのだが、家族の誰もが Where is she? と She で呼んでしまう。見た目のかわいさで脳にバイアスがかかってしまうのかな。





俺のカメラ(オリンパス PEN M4/3)は動物を撮るとどうもフォーカスがすっぽ抜けちゃう悪癖があるのだが、そのおかげでメイプルの美しさが撮れた。あと猫がプランターの草を噛んじゃうので猫グラス買いました。これは即ヒット。

動物フォーカスがすっぽ抜けちゃうのは、毛皮のフワフワした凸凹というものにコントラスト AF が合焦しにくいからなんだろうな。マニュアルフォーカスする技術も時間もないので、猫のすぐ横、手前にあるものにフォーカスしてなんとか対処するしかない。

台所仕事をしているとピカが見に来るので、いろんな音を立てて見せてやる。ほらね、これは皿。ガシャン。これは鍋ガツン。水道、やかん、換気扇。みんな私らの出してる音なんだ。怖くない。怖がることはないのさ。

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■15/10/03(土) □ テリトリー拡大にトライ
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新しく戸棚などを見つけるたびに、ピカは「え! そこ開くの?」と瞠目する。開くって、見りゃ分かるだろ(笑)。「ちょっと入っていい?」。ダメだって(笑)。

 ピカが来て1週間、今日はトイレの位置を手近な2階トイレから当初予定していたベースメント(階下)の物置に移動してみる。トイレの臭いを確認して、使いはしなかったが位置は把握してくれたと思う。元の場所は掃除して消臭スプレイをふりかけ、もうここじゃないんだよアピールを振りまいて。これで様子を見てみよう。

 ピカは無事トイレを発見し使用してくれた。だんだんと環境が整っていく。よし。

1週間経っても俺のデスク下にこもり、そこにいれば誰にでもゴロゴロだけど他のエリアではビクビクという状態から進歩しないので、テリトリー拡大を促すためこのように段ボールをデスク周りに張り巡らせ入れないようにした。

これは効果あり、夜には皆のいるリビングで遊んだり横になって眠るようになる。よしよし。しかし見張ってないとデスクに入ってきてしまう。どこから入ってくるのか観察していたら、積み上げた本やらなんやらの上を乗り越えていた。そこも塞がねばならぬか。

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■15/10/04(日) □ 親戚キッズ
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今日はM萌が親戚の子供たちを預かって遊んであげた。俺も写真班として手伝う。自分の子供がこれくらいの頃から十年経ってるので、やっぱ子育てって大変だわとつくづく思った。なんでも用意してやって片付けてやって、おしっこももらしちゃうし、いやはや ^_^;。

子供らが来てるあいだうまく隠れていたピカは、静かになると出てきて水槽のイモリを追いかけていた。イモリは猫に水槽をバンバン叩かれても平気なのです。人間の子供に比べたら、ネコや両生類は世話が楽だなー。


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■15/10/05(月) □ 家猫、外猫
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 ピカは昼間、窓から外を飽かず眺めている。小さいときに兄弟たちと捨てられているのを保護されシェルターで育ったそうなので、落ち葉や陽の光もまた珍しいんだろう。鳥が来るとすごく興奮し立ち上がる。

引き取るときに係員はうちの家庭・住居環境を事細かに尋ね書類を埋めていったのだが、「外に出すのはおすすめしないわ。コヨーテが狙っているから」と言われた。うちと超仲良かった隣家のティガーも、目撃者はないがコヨーテにやられたらしいんだよな。あれには泣いた。


(思い出のティガー、2008)

昼間は大丈夫だと思うが夜になるとコヨーテは里に出てきて猫を狙うらしい。アライグマも凶暴で猫を追い回すので、俺はティガーがアライグマどもに追いかけられるのを何度も助けに夜走り出た。アライグマは本気で走ると鬼のように速いのである。ケモノなんである。

ピカはとにかく臆病なので外に出たらどういう反応をするかまったくわからない。パニックになってフェンスの外へと走り出たらえらいことなので、今後も外に出すかどうかは決めかねている。昼間だけ、人が一緒の時だけでも出してやれるくらい落ち着けばいいのだけど。

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■15/10/06(火) □ 猫用品高い
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 買い出しのついでにネコ用品を見に行く。思ったより高いなー。暮らすって物要りね。推奨されたキャットフードが $37(他社の倍)、爪とぎが $64、そんなもん買えんて。もっと安いのを探し、なければ爪とぎなんか自作しよう。

吉祥寺のアパートで猫を飼ってた頃はただ世話をし遊んでやってただけで、こんなにいろいろ情報を集めたりしてなかったと思う。今はキャットフードの成分表まで読んでるからおかしい。猫2件のあいだに人間の子供を育てたことで、俺の心の責任感まわりのメカニズムが変わったんだろう。

 地域で3軒目のペットショップが一番安く店員の応対もいいと発見して、ここでメンバーカードを作りキャットフードと鈴のついたネズミのおもちゃを買ってきた。ネズミおもちゃはさすがに効果が高く、手が届く高さのひもに吊るしておいてやると長時間遊んでいる。よし。

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■15/10/10(土) □ 爪切り成功
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 膝の上で撫でるだけでピカの爪が俺の腿に当たり痛くなってきたので、これはやらねばなるまいと爪を切る。神経質な猫なので暴れるかもとジーンズに厚めの長袖とフル装備で作業にあたったのだが、嫌がりもせずあっさりと切れた。やっぱちゃんとした施設で育ったのでしつけができてるんだな。

 Mが「ピカは大きくなったわよね」という。たしかに 2 週間でふっくらしてもう子猫には見えなくなってきたな。食べる量が減ってきているのだが、猫は育ち盛りを過ぎると食べる量が減ることもあるようだ。どちらかといえばアクティブではない猫なので、ちょうど食べきる程度に餌を減らしていこう。俺が間食も与えすぎてるかもしれないので減らして。間食は量的にはミルクをスプーンいっぱいくらいだが、やっぱり味的にクセになってはいかんからね。

 しかし依然としてM萌のことは怖がっている。まあピカが落ち着いて遊ぶエリアに二人が来てゆっくり遊べばいいのだが、Mは忙しいし萌は落ち着けないので待つしかないな。二人がキッチンにいればなんかくれと足元にまつわりつくし、ヘッドホンをつけ廊下で踊ってる萌を興味深げに見つめているのだから、怖い人たちではないとピカもわかっている。He knows。いつの間にか He と She を取り違えなくなったな、みんな。

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