2006/07/30

萌の紙芝居「やまのたね」「キッズピクス」



 「やまのたね」
単純絵ながらなかなか味わい深い紙芝居。「ボルケーノ」とは火山のことです。続きが読みたくなる。





「キッズピクス・キッズラブ」
こっちは学校で「キッズピクス」というお絵かきプログラムを使って楽しんでるそうで、その使い方ガイドを作ったもの。「色が選べます」「太描きと細描きが選べます」と、説明がうまくて感心感心。

2006/07/24

日記「サマーフィーリング」

「静岡県田方郡の田舎景色」「FM日本代表の戦い」「オシム氏への違和感」ほか

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■06/07/14(金) □ 静岡県田方郡の田舎景色
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 萌の風邪がやっと抜けたので、今日はLSを呼んで一日遊ばせてやる。久々なので2人とも盛り上がり、LSは帰りがけに泣いてしまった。

 TV Japan で「あいくるしい」というドラマが始まって、寅さん亡きあとはこの人しかないと思う竹中直人を筆頭に芸達者が揃い秀作っぽいが、お母さんが死病という確定路線はつらい。―――という話なのだが、この田舎町の景色が実によい。どこかと調べたら静岡県田方郡、俺もバイクキャンプで縁薄からぬ修善寺あたりでロケされているのであった。うーん、いいよなあやっぱり。日本の田舎景色は最高だ。

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■06/07/15(土) □ 盆地の景色
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 今日はHNを呼ぶ。迎えに来たAKお母さんに、昨日の TV Japan のドラマは故郷の静岡県田方郡でしょと振ると、そうなんですよーあの山とか子供の頃に遊んだ川とか、あの盆地の風景がねー、もー帰りたくなっちゃうわと喜んでおられた。そうか、盆地か。俺がフレイジャーバレーに行くたびに胸がときめくのは、盆地の景色があそこにあるかららしい。長野も盆地だもんなー。

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無理やり作ったサッカーシミュレーション Football Manager 2006 日本代表は、プチ豪州であるカナダとのフレンドリーマッチで意外にも苦戦した。やはりフィジカルが強い相手だと中村・大久保・田中達らが抑え込まれてしまう。アジリティだけでビッグプレイをするのは難しい。選手の能力をいじることなく、戦術で彼らに仕事をさせることができるだろうか。うーむ。

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■06/07/16(日) □ 中田が早くも
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 中田が早くも日本のTVに出てWCの試合分析をしたらしい。シーズン半分くらいは旅に暮らすのだろう、そしてリフレッシュしたらもしや考え直すこともあるのではと思っていたが、こういう風に人前に出てきてしまうということはもはや、意識は完全に引退選手なのだなとがっくりくる。
「一番の問題はボランチ…中盤とディフェンスの間。キューウェルに坪がつくとか、最初から決めちゃったほうがこの試合非常に楽だった」「伸二が入ってディフェンスの方をメインでやってもらって、俺が前に出てってトドメを刺しにいく、と。ただ思った以上に伸ニも前に出てきたんで、みんなの意識が揃ってなかったのかっていう感じがします」「ラインを低く引けば引くほど、もちろん自陣ゴールに近くなるわけで、誰がどう考えても点を取られやすくなる。それは、どんな理屈があろうとも明白!」

 といったように試合分析は非常に興味深かったが、こういうことはWCの前から分かっていて選手が4年間話し合っても直らなかったのだから、「選手同士では結論は出ない、監督がちゃんとやってくれ」とどうして言わなかったのかね青年よとむなしく思うだけだ。

 そして中田は常にこうしてメディア(ネットや書籍を含む)を使った後出しジャンケンをするから代表の同僚のカンに触るのであり、またここでも語っている怪我のことを絶対人には言わないとかそういう無意味なストイックさが、最終的に選手人生最後の3試合を台無しにすることに色濃く影響したのである。プレイヤーとしての中田が好きなだけに、こういうところが残念でならない。―――まあしかし中田と言い合えるのが、話の分かるサラリーマン上司みたいな宮本しかいなかったらしいという不幸もあるけども。

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午後リンカーンパークへ。夏は日陰の多いこの公園に限るのだが、今年から遊具が一新されより快適になっている。カナダのえらいところはこういう児童公園がどこにでもあって、その施設がきちんと更新されているところにある。市民ホールなどのハコ物には億単位の資金をつぎ込みながら、児童公園は俺が子供のときから増えてもなければ遊具が変わってもいない長野などとは全然違う。

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■06/07/18(火) □ FM日本代表の戦い
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 ◆FM 2006 日本代表:カナダに苦戦した悪いイメージのまま、フィジカルの弱い田中達らを当面あきらめて、代表実績のある面々を揃えて我が日本はウズベキスタンとのアジアプレーオフに突入。ホームの初戦は徹底的にボールを回し加持のクロスを小野がボレーで流し久保が決めて先制。ところが松田がGKへのバックパスをかっさわれて同点。1試合に1回は致命的ミスをするこの松田の特徴が、注意力散漫というパラメータを入れるだけで作れてしまった。がくー。

 後半、シュートが枠に飛んでいなかった大久保に替え、悩んだ末FWに巻を投入。これが当たり中田の速いクロスに巻が飛び込んで突き放す。残り10分逃げ切るべしと気合を入れるも、松田がまたも相手のクロスをクリアし損ねて失点。し、信じられん。もう松田は二度と代表に呼べん (^_^;;)。

 ◆アウェイの第2戦、スタメンをどうするか悩む。こうして自分が監督になってみると、日本のDFとFWは実に弱い。中澤以外こういう絶対に落とせない試合に安心して出せるようなDFはいないし、FWは久保の相棒を固定できない。ここは地力の高さに賭けて高原を選ぶ。中村が不調なのでアレックス、右は松井を入れる。

 しかしこの試合もボールは余裕で回せるのだがシュートが枠に行かない。高原がふかす。高原のゴールがオフサイドで取り消される。うー。そうこうしているうちに宮本がシャツキフに振り切られ失点。うー。

 ハーフタイム、先発に抜擢されながらまったく不出来のアレックスと松井を中村・小野のレギュラーに替えると、中村のCKから久保がすぐさまゴール。ほっ。やっぱり中村がいると助かる。しかしドローでは敗退なのだ。残り15分。高原がまたゴールを大きく超えていくフカシをかまし、ここでFW交替。悩みぬいた末ヤナギを投入した。シュート力の弱いヤナギが点を取るとは思えないが、久保のアシストを期待すると見事! 絶妙の反応でクリアボールに反応し右に流れ低いクロス、そしてそれを久保が決めてくれた。ほーっ。さらにもう一度同じ形から中田のゴールも呼び、1-3 で快勝したのであった。いつの時代の代表監督も、ヤナギにはこれを期待してるんだよなー。トップにあれだけボールを引き出してつなぐことがうまい選手がいれば、他の攻撃陣が点を取る可能性が高くなるのである。

 北中米からのプレイオフ相手はなぜかハイチ。これはどう考えても楽勝であろう。よーし、WCが楽しみ。

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そして無事プレイオフを勝ち抜いてWC出場権を得たが、ハイチなどという無名国相手に 1-0、0-1 という薄氷の勝利であって、やはり普通に戦ってWCでいい成績を出せるようなメンバーじゃないんだなあと監督として実感する。粒は揃っているとは思うが、個々の能力ではWCに出てくるどこの国にも勝てそうにない。どういうわけだかこれから本番まで代表の試合は1試合しか組めないらしく、やはり代表監督は難しい。

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■06/07/20(木) □ 萌のピアノ先生を探さねば
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 今日から週末は猛暑の予報。すでに暑い。スイミングレッスンのプールも湿気がすごい。31.5℃で湿度100%、この中は日本の梅雨並みの不快さか。

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朝スイミングがあるとエネルギーを大量に消費するので、その後一日静かに過ごすことができる。昼からはゲームをし、ピアノとギターで合奏をし、庭の木陰にピクニックシートを敷いて涼んだりした。30度でも日陰は快適なカナダでこうして風に吹かれて横になっていると、日本での高原キャンプ時とほとんど同じだと思う。

 萌はピアノが非常にうまくなっていて、驚くのは速いフレーズをラクに弾けるように3フィンガーを使い、自分で指またぎなどの運指を工夫していることだ。これは明らかに楽器をこなす才能をもって生まれている。今日はさらに、右手と左手で同じフレーズをオクターブで弾こうと努力していた。早く先生を見つけてやらねばとあせる。

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■06/07/21(金) □ オシム氏への違和感
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 昨日の熱気が残ったまま朝からさらに強い日差しがさし、猛烈に気温が上がっている。午前中ですでに 33 度、屋内はまだマシだが掃除をしていたらクラクラしてきた。ふー。

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ウォーターパークに行き休憩を挟んでの2度のスイミングを堪能する。萌はもう息をするとき以外は100%水中にいるという感じで、本当に泳ぐことが好きになっている。

 35度の中帰ると家の中も31度まで上がっている。この温度は結局寝るまで落ちなかった。ふー。まあ湿気がないんだから文句は言えない。

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オシム氏のサッカー日本代表監督就任会見があったのだが、1つだけ引っかかるのは彼がドイツでの日本惨敗を妥当である、日本は高望みしすぎたから失望しているだけだと繰り返していることで、これは明らかにレトリックで日本サッカーファンの気持ちをケムに巻いており好ましくない。ファンは1次で敗退したからではなく、4年かけて最終的にまさかのヘボいサッカーにたどりついたことを怒っているのである。そんなことを彼が判らないはずがない。他の監督の仕事は批評しないというポリシーは当然あるのだろうが、だったら単にそういってほしい。日本代表を3年間見てきたはずの彼にあれが妥当であるといわれては、ハイそうですかと納得するわけにはいかない。

 そうして腑に落ちない思いをしていると、マスジマさんのサイトで『新しい代表監督の就任会見で、前の監督への批判を引き出そうとネチネチ絡むマスコミの無礼さ無知さ』にオシム氏は激怒していたのだと判明。なるほど、それは道理である。

>  会見後、川淵キャプテンは、オシム監督と交わした言葉を代弁して説明した。
> 「国民全体を代表しているとでも思って、あんな質問をするのか。そんな間違っ
> た考えでの(失礼な)質問など、私は不愉快だ。まるで日本代表チームがどう
> しようもない状態にあるかのような、そんな単純な言い方はされたくない」と、
> 川淵キャプテンには打ち明けたという。

 オシム氏はこの1月ニッポン低脳マスコミに付きまとわれてウンザリし、ああした切って捨てるコメントしか出していないのかもしれない。

 しかし以前マスジマさんの書くものは科学的合理的ではなくても楽しかったのだが、WC半年ほど前(ジーコインタビュー本を出したあたり?)から彼女はあまりにも川淵ジーコ側の人になってしまったため、いまやライター生命の危機にさらされていると思われる(マスジマさんが川淵の秘書とプライベートで友達だとかの三文雑誌報道が流れている)。しかしそれでもまだこうして彼女だけが、川淵マスジマラインで独占情報を手に入れ流してくる。中田引退に関しても伝記作者だけが「真相を知っていて出版予定」だというまったく同じインサイダー構造があり、こうした情実を利用しうるインサイダーだけが核心に迫っていくという日本スポーツ報道の馬鹿ばかしさ、オシムの怒りをキャッチできず伝えられないスポーツマスコミの低脳さ、そのあたりが実に不愉快だ。

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■06/07/22(土) □ 簡易スプリンクラー遊び
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クソ暑週末に備え、Thrifty Food へハムやサラダのコールドフードを買い出しに行く。昨日に比べれば雲が出たおかげでまだマシだが。

 昨日プールで思い切り遊び、2日続けてこの猛暑なので、今日は萌も落ち着いて静かに遊んでいた。午後から庭に簡易スプリンクラーを設置し、たまたまやってきた近所のSMも交えてみなで盛り上がった。



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◆FM 2006 日本代表:ボランチを2枚置くブラジル・日本式 4-4-2 を作ってみた(※)。ウィング2枚の英式 4-4-2 は基本的にウィングからFWへのフィードでしか点が取れないのだが、ブラ式はパス回しで崩している間にするするっと上がるMFへのラストパスが決まり、実に美しい点が取れる。中盤の密度が高いため4人中3人は前よりFWに近いところでプレイでき、守備力が劣るため現在MFで3番手評価である中田も、出番を得れば持ち味が生きる。これはすばらしい。CM4/5/FM 2006 を通じて初めて中田の持ち味が出るフォーメーションが見つかった。

(※)FM 2006 は英国製のゲームなので昔からボランチを置くシステムはサポートされておらず、自製するしかない。

 しかし強い相手にはMFの横のスペースを使われ、そこへの対応で引き出されるサイドバックの裏を突かれ、DFにとって厳しい戦いになる。英式 4-4-2のサイドバックはほぼ守備専門要員だが、ブラ式はサイドバックによるMF横のスペースの攻守が非常に重要な仕事なので、やることが倍になるのだ。サイドバックが上がって攻撃に加わらざるを得ないシステムなので攻撃力は確実に増すが、守備力は落ちるといえる。サイドバックとセンターDFの能力が低い日本は、かなりこの点を突かれやられてしまうかもしれない。しかしフレンドリーが組めなくて試せない。代表監督の苦悩なり。

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■06/07/23(日) □ サマーフィーリング
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 昨夜は隣家のパーティノイズと暑さに苦しんで、耳せんをして寝た。隣家は毎週金土は必ずパーティをやっている陽気なパーティ一家で、まあ勝手にしてくれればいいのだが、夜中の2時になっても庭のスピーカーで音楽をかけガハハと笑っているあたり、やはりカナダ人は他人の気持ちにズブいといえよう。

 猛暑週末の最終日。今日はまた泳ぎに行こうかな。中1日で。

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結局日曜は誰も誘えないのとあまりに暑いので、庭でのスプリンクラー作戦第2弾でお茶を濁す。隣家からプールでKD兄弟がカナキリ声を上げてけんかをし、それを抑えられない親同士も大声でいさかっている声が聞こえてくる。あのうちはJKもその娘夫婦も来客もみな、精神年齢が幼いよなあと思う。プールに飛び込むのを怖がる子供らに、「カモン、you can do it!」とけしかける大人の声がいつも聞こえてくるのだが、あんな大人でも一部は足がつかないほど深いプールに、救命胴衣を着けてるとはいえ子供が飛び込むのを怖がるのは当然ではないか。それを大人がああしてけしかけるところが、あの家に備わる小学生的な精神文化を感じる。

 カナダでは大人が目を離した隙に子供が家付きのプールでおぼれるという事件がかなりあるらしいが、それは家のプールをああして異様に深く作るのが一因なのは間違いないだろう。ティーンエイジャーから大人が飛び込みをできる深さにしてあるわけだが、小さな子供が安全に遊べることよりもダイビング性を重視するというあたりの感覚がまったくわからない―――などといろいろと庭で考える。

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ひとしきり水で遊んでからピクニックシートに横になり、萌にいろんな夏の思い出を話してやった。弟と海に行き、沖に出過ぎて戻れなくなりパニックになったこと。修善寺のキャンプで強風でテントがあおられ持ち上げられ、全然眠れなかったこと。ARと多摩川をボートで下り釣り人に怒鳴られたこと。MとMKさんと千曲川を下りながら、流れが思ったよりも遅く日が暮れ、あせって真っ暗な川面を必死にこいだこと。車中キャンプで車内に水がもれてきて寝袋がズブ濡れになり、Mとけんかしながらコインランドリーを探したこと。萌が生まれて以後、うちはMが夏期講習の仕事で夏はあまり遊べないので、本当に夏らしい思い出はみんな日本にある。サマーフィーリング。



ベイビーに恋をしたり 友達に恋をしたり無駄な時間に満たされてるときとても許された楽しみ それがサマーフィーリング いま僕の胸にある

水の光 君を誘いよせたり草の匂い 君を寝転がせたりティーンエイジカー ポリスを誘い出したりいつもいつもあり続けているサマーフィーリング 消えることはなく

君がそれをなくした時 取り戻したくなるでしうサマーフィーリング  君ははじめて気づく(タイドプール「サマーフィーリング」)

2006/07/16

日記「誰か中田を止めてくれ」

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■06/06/24(土) □ 1年ぶりのウォーターパーク
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 昨日の時点ではデシャン、オジェック(つまらんサッカーといわれて浦和とケンカ別れしたお方を今さら雇うのか?!)という名前が新聞に挙がっていた次期日本代表監督が、寝て起きたらオシムになっていた(まだOKは出ていないのに、ジーコ批判を交わすために川淵会長が公表してしまった)。「ジーコの流れを絶やさない」と川淵はいうが、ジーコと正反対の走るプレスサッカーではないかとサッカーファンは皆思っていることであろう。

 オシムになったことはめでたいが、2年遅かった。それにこれから4年後を目指すのだから、数年前に心臓疾患だかでジェフをやめたがっていたオシム自身の体が大丈夫なのかと心配だ。それにこういう姑息なことをする川淵会長の下で働いてくれるのだろうか。川淵会長が代表には一切口も手も出さないという条件でオシムが引き受けてくれたらいいな。


 Argentina vs. Mexico:格下メキシコの超ハイペースな立ち上がりから双方一瞬もボールと人が止まらないものすごい展開で5分でメキシコがゴール! 3分後にアルゼンチンがFKから追いつく! これはどえらい試合になった。

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それを見たかったが今日はゴージャスな真夏日。ビデオをまわし萌とHNを連れて、1年ぶりのウォーターパークへ。二人を遊ばせて木陰で眺めていると、実にありがたい人生なりという気分になる。帰りに萌は車の中で、「I think I'm the luckiest girl in the world」と言っていた。「どうして?」「昨日は(学校の)フィールドトリップだったし、今日は友達とウォーターパークで一杯遊べたから」「そうか。夏はいいよね、お母さんにもあとでそう言いな、喜ぶから」。



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 ここまでで最高にきっぱりさっぱり分かりやすい原博実氏のWC日本代表総括 (mp3) が出た。

▼日本からは負けたくないという戦う気持ちが伝わってこなかった。中田だけだった。
▼中村なんか明らかにコンディションが悪いのに出続けているからチームがまとまらない。
▼今野など守備がうまい選手がいれば、豪戦はケーヒルとアロイージをビシッとマークして終わりだった、ジーコ采配は本当にチグハグだった。 
▼FWや中村があれだけ疲れてるのに交替しなかったのは、サブの選手たちは「俺はそこまで信頼されてないのか」とショックだっただろう。
▼日本(ジーコ)はテクニカルなパスの出し手ばかり評価しすぎる。
▼(ブラジル戦)巻がこぼれ球を追いかけてるのが新鮮で、それくらい他の日本選手はこぼれ球を追っていない。
▼中田が孤立してたのは練習を見ても事実だが、チームの気持ちがそうして分裂しているのならば監督が介入し、中田のように全員戦わせるか中田をはずすかすべきだった。

 こんなにきちんと物を言える人の言葉が、スカパーやネットでしか聞けないというのは惜しい。NHKや民放でこれと同じことを話してほしい。

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■06/06/26(月) □ 萌がダブル表彰
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 イタリー豪戦を見るために早起き。イタリーはさすがに全体的には豪の相手ではないが、バイタルエリアでの決定的なプレーがなかなか出ないのはアメリカ戦から続いている。トッティも不調で出ていない。しかしイタリーがボールを支配してはいても、ゴール前で混乱を作られるとこぼれ球から危ないシーンは出てきてしまう。豪のこういうサッカーに日本が負けたのは本当に悔しい。

 双方決定的な仕事が出ないまま、後半マテラッツィが退場。まずい。しかしイタリーにはネスタの次のDFはこのダーティ・マテラッツィしかいないのだろうか。不思議だ。豪の猛攻が延々と続く。まだ 40 分もある。

 デルピエーロに替わりトッティが入る。盛り上がるイタリーファン。ここをしのげば次はスイス/ウクライナなのでクォーターファイナルまではおそらく行けるのだが。この後ヒディンクはFWを投入してくるだろうから、実に厳しい。

 ロスタイム、1人少ない状態でこのフィジカルな相手に延長を戦ったら絶対に持たないというところで、イタリーは起死回生の猛攻からPKを得る。トッティ、これを蹴れるのか。決めた! 同時に試合終了。ふうー。この試合は、チーム全体は駄目でもDFのしつこさとここ一発の攻めの切れでなんとか命をつなげたイタリー、という感じであった。次の試合の相手が比較的ラクだろうから、そこで息を整えQファイナルでアルゼンチンとすごい試合をしてほしい。といってもなんか、セリエAスター軍団という感じでもなくなってきたけどなー。イタリーがビッグクラブのスターだけでスタメンを埋められた時代は過ぎたわけだが、しかしそれくらいが枯れていいサッカーをできるのかもしれない。

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萌が2度目の表彰を受けるのでリコグニションアッセンブリ(生徒集会)へ。「キンダーの水準をはるかに超えたフランス語力」と、こないだ休んで表彰を受け損なったドローイングコンテストの2つを表彰された。時節柄にぴったりなブラジルシャツを着ていったこともあり、「私はまるで学校のスターみたいだったわ」と喜ぶ萌。

 今日は昨日よりさらに気温が上がり、風がないので光化学スモッグ警報が出た。萌は暑さ負けで、帰る頃には機嫌がガタガタになっていた。週末猛暑の中遊び狂ったからなあ。来年から萌は毎日終日学校なので、暑いときなど気をつけないと大変だなあと思う。

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■06/06/27(火) □ フランスの強さが復活
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 風と雲が出て昨日までの3日よりは過ごしやすい夏日。

 ブラジル・ガーナはガーナの猛攻をブラジルがいなしてカウンターでラクをして試合を決め、注目のスペイン・フランスは、なんとフランスの強さが復活してきたのであった。ジダンもなんか長い手足がゆるやかに風に流れジャイアント馬場みたいだけど点を取っちゃって、すごかった。

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■06/06/28(水) □ ライオンズパークで卒業式
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 萌をフィールドトリップでライオンズパークに連れて行ったMから、また車のエンジンがかからないと電話で起こされる。バッテリーのターミナルを締め直すだけのことなのだがなあヘロヘロと、バスに乗ってレスキューへ。

 調べてみると今回はマイナス側に白い粉が吹いていた。こないだ充電したときにターミナルのラバーを噛んで締め付けがゆるく、そこにガスが入り込んで粉を吹いたらしい。つまり俺の責任であった (^_^;;)。

 しかしこの粉を防ぐ方法はないのか帰ってから調べてみると、
そしてもう1つは錆、腐食によるターミナルの接触不良です。バッテリーの周りが、粉がふいているように見えた事はないでしょうか?あれがいわゆる錆、腐食でして、溜まってしまうと通電しなくなりトラブルとなってしまいます。これも上記同様解決策は簡単でして、粉の溜まっているところをお湯とハブラシなんかで清掃してやればきれいになります。あとは、CRC やグリスといった油分をかるく塗ってやれば錆止めになります。

 と、プロはグリスを塗って対策しているのであった。知らなかった。さっそくサンドペーパーできれいに磨いて、WD40 をかけてから締める。WD40 の油分で前よりきちっとネジがしまり、完全にタイトになった感じ。これでときおり締め直してやれば大丈夫であろう。やれやれ。

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 ライオンズパークのフィールドトリップは、卒業式を兼ねていて、1人1人の生徒のいいところを皆でポイントアウトしながら卒業証書と記念品のかわいいペンが与えられた。好天だしさっぱりしていていいよなあ。

 帰って休んでから今度はKT家へ。そして帰りがけにRBとも遊び、ディナーを食べてから庭でサクランボを取り、それから寝るまでジャンピンフラッシュをやって(ついに1順目を終了)、「ちょっと今日はすごかったね、こんなに遊んで」という楽しみ山盛りな一日であった。

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■06/06/30(金) □ 終業日
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 萌の終業日。迎えに行くとまだ「タレントショー」という学芸会をやっていて、少年がドラムを叩いていた。

 それが終わって教室に戻り、レポートカードを渡して全部おしまい。マダムEは感極まっていて、目をこすりこすり一人一人の生徒を抱き締める。萌の番になったときに、Mのアイデアで買っていった花束を渡させたのだが、萌は花束を先生に渡すと何も言わずにくるりと振り返り、俺の肩でうっうっと泣き出してしまった。

 「どうした?」「うっうっ」「さびしいの?」「マダムEと、うっうっ、もう会えないから、うっうっ、悲しいの」「そうか」「うっうっ」。萌を抱き上げてもう一度マダムEのところに挨拶に行く。マダムEも涙をぬぐいながら、「萌はラブリイな子だわ。きっと素晴らしい人生を送るに違いないわ」と言ってくれた。泣き止まない萌をなぐさめながらゆっくりとゆっくりと帰ってきて、残りの一日は家で静かに過ごしました。

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 ジーコのコンディショニング失敗について、このあいだ「7試合を戦う計算で体を準備した」という、コンディション担当コーチの説明があった。つまりブラジルと同じくグループリーグは地力で突破し、ベスト8あたりでピークに来るようにジーコは考えていたらしい。そんな無茶な。まあ今頃分かっても遅い。どうして誰も止められなかったのか、現実感覚の希薄さに泣きたくなる。

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■06/07/01(土) □ 奇跡のフランス
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 イングランドが苦戦している。エクアドルをFKでどうにか破ったイングランドは、オランダを実力で破ったポルトガルの敵ではないという展開が前半から延々と続き、50分でベッカムが怪我でベンチで泣き、まだどちらにもゴールは入っていないのだが終戦ムードが漂っている。

 しかしベッカムに替わって入ったドリブラーがチャンスを作り、そこからゲームが動き始めた。やはり膠着した場面では狭いところに突っ込んでいけるドリブラーが効くという見本のような交替策だ。日本は松井か大久保が必要だった。

 あ、やっと反撃ムードが出てきたところでルーニーがラフプレイで退場。こっれは駄目なり。たとえここを何かの僥倖で勝ち抜いても―――守備だけは堅いので、間違って1点入れば楽々逃げ切れる―――、ルーニーとオーウェンなしでセミファイナルなど戦えるわけがない。心情的にはイングランドに進んでほしいが、そんなセミを見るくらいならデコが戻るポルトガルに進んでもらったほうが当然いい。ポルトガルはこうして常に試合を荒らすダーティなところがあるが、やっているサッカーは素晴らしいのである。

 はあ。英にとってはつまらないWCになったものである。これは試合後フーリガンが暴れるのは間違いない。機能しない1トップを最後まで引っ張った(でオーウェンのサブに結局使えなかった17歳のFWを連れてきた)監督は、ヘボ監督度でジーコに並ぶ。黄金世代台無し度では日本を上回る。英国に批判の嵐が吹く。

 しかし早く息の根を止めてやってくれという祈りも空しく、英DFの堅さと奪ったら攻め上がる不屈の闘志、そしてポルトガルの疲れにより、とうとうPK戦へ。WCのためにはイングランドが勝ってはつまらなくなるが、攻め切れなかったポルトガルもストライカー不足でセミに進むには役不足だなあと思う。そして英国敗退。無念だろうが、うちと同じく監督選びに失敗した協会を恨みなされ。

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 カナダのWC放送でつまらないのは、試合前にフォーメーション図を見せてくれないこともあるが(これも文字より耳を重んじる文化なのか)、最大はこの試合後のエモーショナルな瞬間をきちんと味あわせてくれないことで、日本戦の頃なんかは終わった瞬間にスタジオトークにカメラを切り替えており、ひどかった。中田の10分ベソかきなんてまるっきり見れなかったのである。今日はさすがに優勝候補の敗退ということで、映像はしばらくそのまま見せてくれたが、スタジオからコメントを被せるのがまた興ざめなり。カナダはやはりアウトサイダーだからコメントが他人事&冷静すぎる。それにはっきりいって、解説者もフォレストも言ってることは戦術&サッカー的につまらんしな。試合後は5分くらい現地英国アナウンサー音声のままにして、「なんてことだ」感を伝えてほしかった。

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 午後、Brazil vs. France は、すごい試合だった。自分はいま奇跡を見ているのだと、心拍が上がった。ジダンがピッチに君臨し、あれほどの名手を揃えたブラジルにシュートも打たせずフランスが完勝してしまったのである。スペイン戦で勝負強いフランスが突如復活したのだが、今日のフランスは まるで 2000 年のユーロのときのように強かった。これは間違いなくサッカー史に残るゲームである。

 前回ブラジルはクジ運に恵まれて、というか強豪が全部絶不調で消えたおかげでさほどすごいチームではないまま余裕で勝ち抜いたわけだが、今回もあのときと同様特に印象も残さないゲームを続けており(力尽きた日本をいたぶったあの後半だけが華麗だった)、そこでこの奇跡のフランスという本当に強いチームにぶち当たってしまったのが不運だった。フランス戦の前にもう1試合あったなら、もっと戦えていただろう。

 ジダンの美技がリプレイで再生されまくる一方で、ほとんど何もできずただドリブルで突っかけてはボールを奪われていたロナウジーニョが気の毒だった。ロナウジーニョはシーズンの疲れが抜けていなかったのだろうか。最後のFKをはずしたのは我が俊輔のようであった。バルセロナならばロナウジーニョのために皆が動くのだろうが、そういう彼をフォローするという動きもチームに皆無だった。今日チームで最も有効な武器だったのが太っちょロナウドのドリブルで、他には何もできなかったのだから、ブラジルはこの先勝ち抜けるはずもなかったのかもしれない。

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■06/07/03(月) □ 誰か中田を止めてくれ
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 中田を必要としていないのが明らかなフィオレンティーナ強化担当のコメント報道を数日前に目にし、これは中田が引退してしまうかもしれないとここ数日心配していたのだが、それが現実になってしまった。

 なんてことだろう。ベンゲル監督

「アーセナルの監督として、私は日本人に常に強い興味を持っている。豊富なスタミナと高いスピード。短距離での機動力。そして、規律正しさを持っている。これらは欧州で成功するために重要な要素だ。すでにアーセナルにはアンリ(仏代表)らアフリカ系のアスリートが多い。彼らの武器であるパワーとスピードは、日本人の長所とミックスすると、チームはより向上すると信じている。弱点はフィジカル的なパワーだが、成熟すれば技術や経験でカバーできるものだ」

 という言葉を読んだときには、フィオやボルトンには必要とされなくても、もしやベンゲルが絶妙な使いどころを用意してくれるのではという、淡い期待も湧いたのだが。

 あと4年ものあいだモーティベーションを維持するのは正直難しいとは思っていたが、中田のいるオシム日本をちょっとだけ味わうことすらできなくなってしまった。なんてことだろう。中田の最後の4年間を、日本代表はこんな形でしか表現できなかったのか。なんてことだろう。

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■06/07/04(火) □ イタリー快勝
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 1日経ち中田引退についての文章が爆発しているかと思ったが、WC開催中でタイミングが悪いせいもあってか、あまりない。「中田英寿が引退!?・・ちょっと待ってくれよ!」という湯浅さんの言葉が、やはりさすがである。サッカー評論家を代表して無駄走りとアグリーの湯浅さんが、選手を代表してカズとデルピエーロ(電話して説得するよと言ってたらしい)が、ファンを代表して武藤文雄さんが、そして再雇用先からベンゲルが、チームを組んで説得に向かってほしい。

 もうあの頃の力がないのは分かっている。だけどジダンだってあの頃の力はないのに、あんなに素晴らしいサッカーをしてブラジルを倒したじゃないか。デルピエーロだってあの頃の力はないのに、もう何年も脇役で頑張ってるじゃないか。あの頃の力なんてなくたって、ちゃんとしたチームで戦えばまだ輝けるに決まっているのである。ちゃんとしてない日本代表じゃ、たとえデコが入っても同じ結果しか出せなかったよ。そんなに一人で絶望しないでほしい。お願いだ。

 これほどの喪失感は、全盛期のカズをWCへ送り込めなかったドーハ時以来だ。ドーハ以来のサッカーのつらさが押し寄せる今日この頃である。

 名波の中田への惜別の言葉が出ていた。思いとどまるよう説得してはくれないのかよ。うう。

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 Germany vs. Italy:イタリーが技術でボールを支配し、ジャーマニーが怒涛のがぶり寄りから怒涛の全員上がりで前へボールを運ぼうとするという熱く面白い試合。

 ピルロとトッティが揃って調子がいいので、伊の攻撃は非常によい。速攻時はトッティが常にワンタッチで裏を狙い、遅攻時はピルロがリズムを整えてくれる。2人のパスが恐るべき正確さでドイツの隙をえぐる。トッティが今大会ワールドステージでついに力を発揮しており、完全に左へ蹴るフォームで右へ長いパスを送ったりしている。ピルロも、あの体格とプレイスタイルで守備がいいわけがなくガットゥーゾとの組み合わせでなければ機能しないのだろうが、あの位置で素晴らしい仕事をする。ユーロの頃はまだ危ないところでボールを奪われたりしていたのだが、そんな危うさは全然なくなっていた。

 最後は攻撃カードを3枚切った伊が押し切った。胸のすくようなゴールが2つ決まる。見事。素晴らしい試合をこれ以上ない形で制して、これは決勝が楽しみである。

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■06/07/05(水) □ Portugal vs. France
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 Portugal vs. France、フランスはブラジル戦に比べたら全然よくなくて、攻めるのは主にポルトガルの役目だったのだが、小兵1トップがかく乱して作った隙にMFが外からシュートを打ちまくるというサッカーでは、フランスは破れないのであった。逆にフランスはビッグチャンスは作れなくても、アンリの超長い足にボールを収めただけで、彼の超絶反転を止めようとしたDFの足がかかってPKをもらえてしまう。

 その後はポルトガルがどんなに攻めても隙を見せずフランスの勝利。つまらなかったが、これはフランスが決勝を控えての省エネ走行状態であろうから(30を超えたメンバーが毎試合ブラジル戦みたいなすごいゲームをできるわけがないし)、決勝ではまた奇跡のフランスが戻ってくれることを祈る。イタリーが攻めて攻めて崩せず老獪なフランスの一発に散るという決勝は、見たくないよなー。

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■06/07/09(日) □ 残念ファイナル
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 決勝開始、1分でアンリが倒れなかば意識を失ってしまった。カンナバーロとぶつかったようだが何が起こったのか誰も分からず。嫌なスタートだ。これが双方のパフォーマンスに響かなければいいが。

 うわ、そしてどちらもまだリズムに乗れないうちにフランスにPK。悪名高いマテラッツィだから取られたという感じの非常に軽いコンタクト(しかもリプレイを見ればマテラッツィは脚を引っ込めている)で無用なPK。大事な決勝でこんなのを取るなよ。この試合が台無しになっていきそうな気配が濃厚に漂う。がっくし。伊にはちゃんと攻撃力はあるが、かっちり守るだけであればフランスはその上を行くだろう。

 そこからは想像通りに伊が攻めては仏が跳ね返すの展開が延々と続く。いかんなーというところでマテラッツィがヘッドで追いつく。ほっ、助かった。ここまではなかったことにして、さあここから試合をリスタートしてくれ。

 アンリらがやる気を出して攻め出すも地力で上回る伊がゲームを支配し、やっと想像されたようなゲームになって来た。しかしややワンサイド過ぎ、あまり面白いゲームではない。ピルロと後方選手たちのボール奪取と回しが素晴らしすぎる。仏は孤立しているアンリ以外は1対1で相手に勝てるプレイヤーがいない。ジダンはピルロとガットゥーゾの間で消されている。2人にはさまれているジダンになんとかしてくれとわざわざボールを渡すフランスチーム自体も、他に打開策を見出せないでいるのは明らかだ。

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 しかし点は入らずハーフ。伊はボール支配率が高すぎて(フランスが上がれず)自然と遅攻になっているので、速攻からクロスのために置かれているデカいトニを下げて、細かいところで仕事をできるFWを入れてほしい。インザーギを入れれば絶対に点は取れるだろう。

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 と思ったら後半はまるで別のゲームになった。アンリの神業が次々に飛び出しフランスに火がついている! すごい圧力! とわー。

 フランスに押し上げる力が出るととアンリとトニでは格が違いすぎ、アンリに渡すだけでチャンスを作れる仏が有利になる。伊は完全にカテナチオ展開になってしまった。ペロッタに替えてイアキンタ、そして前半から全然ゲームに絡んでなかったトッティが下がりデロッシが入る。延長が濃厚なのでもう1枚を切るのは難しく、トッティの不出来は伊にとって誤算だろう。伊は中盤から前はもともとしょぼいのだがもう無名選手だけになってしまった。CLにも出たことのない選手たちがWC決勝で点を取るというシーンは、ちょっとイメージできない。

 残り5分、仏が決めるか延長戦になるか微妙なところ。伊に何かができる気配はゼロ。あ、カモラネーシに替えてデルピエーロ。耐えて3トップに渡し勝負を託すのか。しかし前に持っていけるのか。

 この采配が効いて、伊はややボールをキープできるようになったがそのまま延長へ。ふー。しかしこれ以上は伊は打つ手はない。選手に頑張ってくれというしかない。

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 延長後半、脚が吊っていたアンリが下がる。―――あ、ジダンが退場? なにがあったのだ。あ! マテラッツィに何かを言われて頭突きをしている。あちゃー。こりゃマテラッツィの方が悪評をさらに高めたシーンであった。場内マテラッツィに対するすさまじいブーイング。しかしそれで伊が攻勢に出る力が残っているわけでもなく、94年以来のPK戦となる。残念。

 結局PKでイタリーが勝ち、94年と00年 Euro 決勝の悔しさが晴れたのはよかった。3大会合わせ技で優勝という感じ。フランスはジダンと共に決勝まで来ればそこそこ満足感があるだろう―――という程度の、実にアンチクライマックスな決勝となってしまった。フランスはブラジル戦、イタリーはドイツ戦がクライマックスであった。決勝は90年から5回見て拮抗し白熱した試合はなかったので(94年はバッジョのおかげで最後まで面白かったが)、WCの決勝とはそういうものなのかもしれない。

 しかし前後半でどうしてあんなにもイタリーのデキが違ったのだろう。後半からアンリのスーパープレイが続いてフランスが力を出したのは事実だが不思議だ。単に前半攻勢のうちに飛ばし過ぎたということなんだろうか(※)。フランスだってビエラとアンリが疲労から交替してしまったわけで、支配度にこれほどの大差がつくほどの体力差があったとは思えないのだが。双方体力が落ちると、アフリカ系のフィジカルが優位に立つということなんだろうか。

(※)ドイツ戦の疲れが残っていたのだろうと、後日後藤氏の診立てがあった。たしかにフランスは準決勝を省エネ低調サッカーで乗り切ったが、イタリーはフルパワーで素晴らしい試合をしたからなあ。(※)さらに、デロッシを入れピルロをトップ下に上げたゆえに、相手のマークでピルロが有効にボールを触れなくなったのだという武藤さんの分析を見て、あーなるほどと納得がいった。その辺の戦術オタクな解説は、カナダ放送向けアナウンサーはやってくれんのだよなあ。

 フランスはジダンの退場で後味が悪いだろうが、退場が勝負を左右したとは感じないし、悪役はマテラッツィなのは明白かつ世界中が分かっていることである。あれほど攻められなくなったイタリーにとどめを刺せなかったことが、敗因とは言わないが勝てなかった原因であって、結局アンリが奮闘しているその横にトレゼゲを置けなかったのが残念だった。それはイタリーも同じことで、1試合に数度相手より高い打点でヘッドを打てるというだけ(トーナメントを通じてそうとしか見えなかった)のトニの1トップでは、劣勢を切り崩す力はなかった。伊仏双方とも、WC決勝を勝つだけの力はなかったのだというのが、正直な感想なのであった。やれやれ。

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■06/07/10(月) □ テニスボーイの息切れ
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 今日はWCのためたまっていた用足し日で、モールやスーパーを駆けずり回り、夕方はMS一家に誘われてテニスをやるという活発な一日であった。テニスなど高校の昼休み以来20年ぶりにやったが、ちゃんと打ち返してラリーをやれるので我ながら感心した。しかし2年前のユーロのときにクロアチアの子供とサッカーをやったとき同様、肺活量が足りずヘロヘロになりました。MSさんは毎日20キロを走るという超人なので勝負にならず。

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■06/07/12(水) □ Football Manager 2006 日本代表
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 久々の雨。小仕事をしながら風邪が抜けない萌と静かに遊ぶ。萌は音楽というか楽器にすごく目覚めていて、キーボードは毎日やってるし、今日は俺がギターを弾き萌がスティックで空き缶などを叩いて、「Living Thing」を演奏し盛り上がった。やっぱりピアノレッスンを取らせてやるべきだろうなあ。マジでNRさんに相談してみよう。

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  久保 大久保
俊輔 今野 中田 松井
浩二 中沢 闘莉王 加地
    川口

 Football Manager 2006 で、たとえば↑こういう潜在能力ピカいちだがジーコが試してくれなかったメンバーを揃えて理想の日本代表を作りたいのだが、FM 2006 には日本選手が入っておらず(協会がコナミなどに日本選手名の専売権を売ってしまったのだろう、バカめ)、これをやることができない。うーむ。

 いろいろ考えて、バーレーンの全代表を日本代表選手に書き換えるという無茶をやる。名前を変え能力を 130~135 に揃えただけで細かい能力まではエディットする手間はかけられないのだが、これでアジア予選をやらせてみると華麗なパスサッカーから久保と田中達が決めて、4-0 でトルクメニスタンを破ってしまった。す、すばらしい。

 このスタメンで俺が作ったFWとDF選手には特別な能力は与えていないのだが、もともと(欧州でプレーしているため)ゲームに入っている俊輔・稲本・中田・小野だけで、アジア国など問題にせずパスで崩せてしまい、日本代表クラスのFWでも簡単に点が取れるのであった。やはり黄金の中盤はすごかったのである。これは興奮する。各選手の「速い」「強い」「ポカがある」といった特徴だけを最低限与えて、WCを戦ってみよう。

 と思ったら、プチ豪州であるカナダとのフレンドリーで苦戦。やはりフィジカルが強い相手だと中村・大久保・田中達らが完全に抑え込まれてしまう。アジリティだけでビッグプレイをするのは難しい。選手の能力をいじることなく、戦術で彼らに仕事をさせることができるだろうか。

2006/07/07

萌の漢字本「どうぶつえん」

「おとうさんのワールドカップ」

私の誕生日に萌が作ってくれたカレンダーの表紙。サッカーとコンピュータとギターという、父にとって何が大事なのかをよく分かっている構図です。
Otosan and the World Cup (Moay's Present Picture for Tomo)


 
 絵本「どうぶつえん」と「もりかのペット」


2つの絵本の表紙。りすのほっぺたがナイス。
"Zoo" and "Morika's Pet" (Moay's Picture Book)"



 
絵本「どうぶつえん」の内容

萌の部屋に「小学一年の漢字」という表が貼ってあるのですが、これを見て自力で字を拾い書いてしまった、驚異の漢字本。『あおい』という送り仮名規則を見て、自力で『青くて』とちゃんと活用しているのがすごい。惜しむらくはここまで書いて飽きたらしく、続きがありません。残念。

"Kanji book "Zoo" (Moay uses Kanji/chinese characters picking up from a Kanji chart by herself. Pretty amazing.)"

2006/07/03

中田英寿最後の4年間

中田を必要としていないのが明らかなフィオレンティーナ強化担当のコメント報道を数日前に目にし、これは中田が引退してしまうかもしれないとここ数日心配していたのだが、それが現実になってしまった

 なんてことだろう。ベンゲル監督

「アーセナルの監督として、私は日本人に常に強い興味を持っている。豊富なスタミナと高いスピード。短距離での機動力。そして、規律正しさを持っている。これらは欧州で成功するために重要な要素だ。すでにアーセナルにはアンリ(仏代表)らアフリカ系のアスリートが多い。彼らの武器であるパワーとスピードは、日本人の長所とミックスすると、チームはより向上すると信じている。弱点はフィジカル的なパワーだが、成熟すれば技術や経験でカバーできるものだ」

 という言葉を読んだときには、フィオレンティーナやボルトンには必要とされなくても、もしやベンゲルが絶妙な使いどころを用意してくれるのではという淡い期待も湧いたのだが。

 あと4年ものあいだモーティベーションを維持するのは正直難しいとは思っていたが、中田のいるオシム日本をちょっとだけ味わうことすらできなくなってしまった。なんてことだろう。中田の最後の4年間を、日本代表はこんな形でしか表現できなかったのか。なんてことだろう。