2015/06/16

【女子W杯】なでしこグループリーグ終了


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06/12(金) □  【女子W杯】カメルーン戦
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カメルーン戦を見てきた。前半はいやー川澄ちゃんと鮫ちゃん最高。カメルーンのサイドの寄せが甘いのでいいクロスがすこすこ入る。宇津 木の上手さはいま日本一。カメルーンの怒涛のアタックをきゃー止めて止めてーと大騒ぎできるのも期待通りで楽しいすわーという感じ。

 後半はカメルーンも日本のやりたいようにはプレイさせてくれんだろうと思っていると、うまいうまい宇津木が真ん中に入る。お。サメちゃんがSBに戻り、ということは宮間は左ウィングか。これがベストだろうな、宇津木はこのチームで一番ボールが落ち着くし守備力もある。

 川澄ちゃんに代わった大野も攻守ともアグレッシブで、大野がくるたびに俺と娘が「オーノ!」と絶叫してたので周りのカナダ人観客は大野の名前とプレイぶ りを覚えてくれたと思う。左は宮間がこれまたボールが収まるので両サイドのキープ力が非常に高いのだが…しかしシュートがからきし打てない。サイドに開いて折り返して大儀見が競り跳ね返されるのみ。これではいくらポゼッション率が上がっても無駄である。大儀見は初戦同様24時間狙ってるのだが、彼女が シュートに持ち込めるようなグラウンダーの生きたボールが中盤から出てこないのだ。

 阪口の組み立てに問題があるのかと思ったが、宇都木と澤になっても変化はなかった。とにかく開いてクロスを入れるだけの薄い攻撃。誰かドリブルで仕掛けて守備を崩すしかないだろう。「菅澤自分で勝負しろ!」と俺は声を張り上げていたが、やがて皆の脚が止まり失点となった。

 というわけで最後の15分ほどは「この先どうやって点を取るんだこのチームは…」と考えこんでしまった。結果シュート4本だもんね。相当フラストレーションをためてるだろうFWの近くでボールを持ち、敵を交わしFWに渡しシュートを打たせる方法を考えてほしい。頼む。



 試合後サブ組が出てきてミニゲームが始まった。試合が終わっても練習するんだから真面目だよ日本人。ボディコンタクトがないと全員メッシのごとくうまい が、しかし試合ではこの技術が使えないからなあと思っていると、その横をカメルーンチームが観衆に手を振り歓声を受け握手をして帰っていった。なんだか対照的だったな。



あとから録画を見てて思い出したが、カナダ観衆は極端なフェアプレー志向で(…だから汚いプレーのない女子サッカー人気が高い…)常に負けてる方を応援するので、カメ選手がファウルでカードを受けたり、接触で倒れてる間日本がプレイを続けると即ブーイングが起きていた。

後半も澤が入るあたりまでは劣勢とは感じないのだが、疲れとカメのプレスに押され全員の球離れが早くなり、プレスの弱いサイドへのパス、出した先でなんとかしてくれという長いパスばかりになってしまっていた。要は男子代表と同じで運べるドリブラーがいないのでプレスに弱いんだよな。

後半は急がず後ろで回せばもう少し余裕ができたはずである。しかしいつも一生懸命というチームカラーがもともとそういうちんたらプレイをさせない上に、前記の些細な事でブーイングが起きるカナダ観客の傾向もあって、時間潰し的なプレーは非常にしにくいムードだった。やはりW杯は舞台となる国によって、プレイに影響も出るんだなと現場にいてよくわかった。

しかし前半の日本の出来は万全だったし、後半不屈のライオン・カメルーンの技術と猛攻も素晴らしく、いい試合だった。「驚くほど楽しい試合だった」とカナダTV評。日本はスイス戦、カメルーン戦で出た弱点は戦術とプレイ選択で修正できるはず(具体的には攻め急がずポゼッションを上げるとかね)。カメルーンはスイスだって倒せそうじゃない?
 
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06/16(火) □ エクアドル戦
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今日のエクアドル戦を見ていたら攻撃力の低さにやや悲観的になったのだが、来週のベスト16戦もチケットを取った。相手はオランダが有力で、対カナダ戦を見たが縦が超速い。DFは必死の防戦となろう。しかしまあどことやっても接戦になるのがなでしこの持ち味だし、バンクーバーではもう3試合目で地の利はある。

なでしこはなんで攻撃時あんなにワイドに開くのかと、カメ戦も今日もずっと思っていた。開いてDFを引っ張り出したいのはわかるが、開けば開くほどゴールから遠ざかる。遠くからクロスを入れてもゴール前で待ち構えたDF陣のほうがフィジカル的に有利なわけで、得点機にはなっていない。

誰が見てもそうだと思うが可能性を感じたのはやはり有吉・鮫ちゃん・岩渕が仕掛け、近くの味方とのコンビネーションで崩した時で、岩渕が入ってからは皆が選手間の距離を狭めショートパス&ムーブで崩そうと試みていたと思う。これをやらせたら大会チーム中日本がベストなはず。これしかない。

次まで1週間ある。合宿をどこでやってるのか知らないがこの快適な高原気候の初夏のバンクーバーを日陰は涼しいのうありがたいのうと楽しみつつ、ショートパス&ムーブ攻撃を磨いてほしい。そして岩渕は脚を治しフルに働いてもらいたい。澤は最後まで動けていたし、光明はある。頼んます。◆

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